共和党コリンズ上院議員、大統領選前の最高裁判事の承認採決に反対

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スーザン・コリンズ上院議員(共和党 メイン州)は19日に発表した声明で、大統領選挙の前に最高裁判事の承認採決を行うべきではないと主張。新判事の決定は「11月3日に勝利した大統領によってなされるべき」と述べた。

18日にリベラル派のルース・ベイダー・ギンズバーグ最高裁判事の訃報が伝えられた直後、ミッチ・マコーネル与党院内総務は、新判事の採決を実施する意向を表明した。これに対して民主党議員らは、共和党が2016年にメリック・ガーランド判事の承認手続きを拒否したことを指摘。前例に従って、判事は新大統領によって選ばれるべきだと反発した。2016年3月にオバマ大統領がメリック・ガーランド判事を指名した際、共和党は同様の立場を主張して、司法委員会の承認公聴会および採決を行わなかった。

コリンズ氏は、トランプ氏による指名と司法委員会が審査を進めることに異論はないとしつつ「大統領選挙が近づいていることを考慮すると、選挙を前に上院は候補者の投票を実施するべきではない」と語り、「再選または新大統領を選ぶ国民に対して公正を期すのならば、最高裁判所への終身の任命に関する決断は、11月3日に選ばれた大統領によってなされるべきである」と述べた。

上院の議席数は、共和党53議席、民主党47議席。マイク・ペンス副大統領による議長決裁票を含めると、新判事を承認するためには少なくとも50人の議員の同意が必要となる。共和党内ではコリンズ氏のほかに、8月に選挙前の採決に反対の立場を表明したリーサ・マーカウスキー議員 、2016年に司法委員会委員長で、ガーランド判事の承認公聴会を拒否したチャック・グラスリー議員、トランプ大統領の弾劾裁判で、共和党で唯一有罪表を投じたミット・ロムニー議員の動きが注目されている。

コリンズ議員 再選危ぶまれる

今年の選挙で5期目の再選を目指すコリンズ氏は、世論調査で対抗馬のサラ・ギデオン氏にリードを許すなど苦戦が報じられている。

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ニューヨークタイムズが今月10日-16日に実施した世論調査では、ギデオン氏がコリンズ氏を5ポイント上回る結果となった。なお大統領選に関する同州の支持率は、バイデン氏がトランプ氏に17ポイントの大差をつけている。

調査によると、メイン州の有権者らは、コリンズ氏がオバマケアの廃止に反対したことを評価する一方、過半数が2018年のブレット・カバノー判事の最高裁判事承認採決で、賛成に回ったことや、トランプ氏の弾劾裁判で有罪票を投じなかったことに不支持を表明している。