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「チーズケーキ買わないで」大手メーカー異例のお願い

パンデミック中は、トイレットペーパーや除菌剤にはじまり、最近ではチキンテンダーなど様々な品物が供給不足となったが、今度はクリームチーズが、危機に見舞われている。

フィラデルフィア・クリームチーズを製造するクラフト・ハインツ社は今月、チーズケーキ以外のケーキを購入した人に、最大20ドルのリワードを提供するという、異例のキャンペーンをスタートした。

リワードは、指定されたウェブサイト(SpreadTheFeeling.com)で、ブラウニーやクッキー、パイなど限定のデザートを予約した人が対象。予約完了後、17日からクリスマスイブまでの間に、食料品店で購入したレシートを、送られてきたリンク先に投稿すると、デジタルリワードを受け取ることができる。

▼同社が15日にキャンペーンCMを公開。「今年は有名なチーズケーキを、ブラウニーに変更してください」「フィリーは塗れないけど、ホリデーの気分をスプレッドしよう」と呼びかけている。

クリームチーズ不足の要因は、判然としていない。これまで、物流の停滞や労働力不足、工場での生産不足、コロナ禍で家庭での需要が増加したことなどが指摘されている。

一方、クラフト・ハインツに関しては、工場での水の供給不足を指摘する声も上がっている。同社がクリームチーズ工場を構えるニューヨークのローヴィル(Lowville)の地元評議会は先月、工場の水の使用量に、上限をもうけた。工場は、同地域の80%の水量を使用しており、住民の「必須な活動」に使用する水を確保するためだという。

ニューヨーク市内のベーグル店では、クラフト・ハインツのクリームチーズを使用している店が多い。卸売り店に片っ端から連絡して「懇願」したり、州外まで調達に出かけたりするなど、クリームチーズの確保に、奔走する様子が報じられている。

老舗のジュニアズは、ニューヨーククリームチーズケーキの製造の一時停止を余儀なくされた。

▼当サイトの記者が訪れた老舗エッサベーグルでは、クリームチーズを節約しているのか、いつもよりもスプレッドの量が半減していた。

ベーグル クリームチーズ
©mashupreporter

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