新型肺炎 ニューヨーク市で3人目の感染疑い

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ニューヨーク市保健精神衛生局は2日、新型コロナウイルスに関連した肺炎の可能性がある患者が、新たに2人確認されたと発表した

患者はともに60代以上で、最近中国から訪米した。1人は、発熱や咳などの症状を訴え、フラッシング病院医療センター(Flushing Hospital Medical Center)に入院した。もう1人は、ニューヨーク・プレスバイタリアン・クイーンズ(New York-Presbyterian Queens)病院に入院しているが、容体は安定しているという。
先週土曜日には、中国から来た40代以下の患者が、マンハッタンのベルビュー病院に搬送された
現在、アトランタの米疾病対策センター(CDC)でサンプルを送っている。検査結果の判明には36時間から48時間かかるという。

同日ニューヨーク市のビル・デブラシオ(Bill de Blasio)市長は声明で、「市は世界で最も優れた公衆衛生システムを保有しており、コロナウイルスに対処できる用意がある。」と述べた。また、最近中国に滞在した人で、風邪の症状のある人は、すぐに医療機関に連絡するよう呼びかけた。

マンハッタンのチャイナタウンでは、9日午後1時より毎年恒例の春節祭パレードが予定されている。コーリー・ジョンソン(Corey Johnson)市議会議長と主催団体は2日、会見を開き、パレードを予定通り開催すると発表した。
オキシリス・バーボット(Oxiris Barbot)保健局長も、コロナウイルスの懸念により、地下鉄を避けたり、ホリデーの計画を変更する必要ないと述べ、過度なパニックに陥らないよう呼びかけている。

abcニュースによると、現在全世界で1万7,000人以上の感染者が確認され、死者は361人に達している。米国での感染者は11人で、ニューヨーク州で現在感染疑いのある患者は6人だという。州当局の発表によると、これまでに少なくとも11人が検査を行い、全員陰性だった。

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中国滞在の外国人に入国禁止措置を開始

トランプ政権のコロナウィルス対策本部は31日、新型コロナウィルスの肺炎による公衆衛生の緊急事態を宣言した
過去14日以内に中国を訪れた外国人は、ウィルスを感染させるリスクがあるとして、一時的に入国を禁止すると発表した。
また、過去14日以内に中国湖北省に滞在した米国民が帰国する場合、14日間強制隔離の対象としている。新たな規定は2日より実施されている。

現在中国からの到着便はニューヨーク(JFK)を含むサンフランシスコ(SFO)、ロサンゼルス(LAX)、シアトル、アトランタ、ホノルル、シカゴ(オヘア)の7カ所に限定されている。

主要航空会社の運行停止も相次いだ。デルタ航空は、2月6日から4月30日まで、中国便の運行を見合わせる。また、アメリカン航空は3月27日まで、ユナイテッド航空は2月6日から3月28日まですべての中国便の運行停止を発表した。