ニューヨークの市長室は10日、エリック・アダムス市長(61)が、新型コロナウイルスに感染したことを明らかにした。
報道官によると、「起床した際、かすれ声」だったため、PCR検査を受けたところ、陽性反応が確認されたと説明。症状はない。今週中のすべてのイベントの出席を取りやめ、リモートで業務を行うとしている。
なおアダムス氏は、ワクチンの接種を3回完了していることを明らかにしている。陽性が判明後、すぐに新型コロナの抗ウイルス薬を服用したとしている。
現在ニューヨーク市では、資格を満たした市民に対し、無料で治療薬を配布している。アダムス氏の感染を発表した報道官は、すべての市民に制度を利用するよう推奨した。
なおニューヨーク市では現在、オミクロン株「BA2」の拡大により、感染者数が再び増加傾向にある。アダムス氏が感染を公表した日は、市長に就任してから100日目だった。
I’ve tested positive for #COVID19 and am following my doctors orders by isolating.
— Mayor Eric Adams (@NYCMayor) April 10, 2022
Thankfully, I’m vaccinated and boosted so symptoms are minimal.
I’ll work remotely and I know we’ve got the best team in the country at work at City Hall.
We’ll continue to #GetStuffDone.
スーパースプレッダーイベントに参加
アダムス氏は2日、ワシントンD.C.で開催されたラブグリディロン・クラブ財団のパーティに出席していた。
ニューヨークタイムズは、イベントにはジャーナリストやバイデン政権のスタッフ、政治家ら約700人近くが参加したが、このうち53人が新型コロナウイルスに感染したと報じている。招待客は、ワクチン接種証明書を提示する必要があったが、陰性証明書の提出やマスクの着用は求められていなかった。
イベント開催後、ジーナ・ライモンド商務長官やメリック・ガーランド司法長官、アダム・シフ下院議員(民主党・カリフォルニア州)らが感染を公表した。なおバイデン大統領は参加していなかった。
アダムス氏は、その後も複数の大型イベントに出席していた。ニューヨークポスト紙によると、6日には、ブロードウェイミュージカル「ハミルトン」でスピーチを行ったほか、ネーションアクションネットワーク(NAN)の会合にも出席。8日には、ヤンキース対レッドソックスの開幕戦にゲストとして招かれていた。いずれもマスクは未着用だった。
7日には、マンハッタンで、障害者に関する映画祭「リールアビリティズ」に出席。SNSには、俳優のロバート・デニーロ氏と肩を組んで、記念撮影する様子が投稿された。これに対し、ウイルスに暴露した可能性があったにも関わらず、脆弱な人々を危険にさらしたと非難の声が上がっている。
So @NYCMayor was at the Gridiron dinner, a superspreader w/ 67 cases and ⬆️
— Brooklyn Cybele (@brooklyncybele) April 10, 2022
He knew his was exposed, but he attended the @ReelAbilities Film Fest maskless, exposing hundreds of vulnerable people with disabilities.
Now he’s suddenly canceled all his events, inc. @MeetThePress pic.twitter.com/jA99SXVIsd