マンハッタンで23日、観光馬車と車が衝突。馬車を引いていた馬が、転倒して負傷する事故があった。ニューヨークポスト紙が伝えた。
事故は交通量の多い午後5時15分ごろ、セントラルパークの南側、8アベニューと55ストリートの交差点の近くで起きた。どちらがぶつかったのかなど、詳細は明らかになっていない。
SNSには、事故発生直後の映像が複数投稿されている。馬は倒れ、しばらく動かなかったが、その後起きあがろうと、もがいた。この時動かした足が、何度も車に当たる様子が撮影されている。
破損した馬車の部品や道路にも大量の血が付着している。
ニューヨーク市警察によると、馬は足を損傷し、獣医の手当てを受けたという。この事故で運転手や通行人などに、けがはなかった。事故にあった馬は、道路で馬車を引くのは、この日が初めてだったという。
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ニューヨークを拠点に活動する動物保護団体NYCLASSの代表Edita Birnkran氏は、馬車馬が道路を走る大都市はニューヨーク以外にないと非難。市議会議員に道路の使用を禁じるなど迅速な法案の制定を求めた。
セントラルパークで見かける観光馬車は、動物保護の観点から、営業停止を求める活動が長年続いているが、未だ実現していない。
デブラシオ市長は、2013年に市長選に立候補した際、公約の一つに観光馬車の廃止を掲げていた。しかし労働組合や馬車業界からの反発は強く、2016年に市議会で法案は否決された。
2019年には、極端な気温の中で、観光馬車の運行を禁止する法案が成立。同年、馬車の乗り場が、交通量の多いセントラルパーク南の道路から、公園内に変更する法律が施行された。