NY観光名所「ベッセル」営業再開。お一人様入場お断りのワケとは?

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マンハッタンの観光名所「べッセル」(Vessel)が、28日より約4カ月ぶりに再オープンする。ニューヨークポスト紙が報じた。

同施設では昨年2月以降、3人の若者が相次ぎ飛び降り死亡した。1月に21歳の男性が死亡した後、開発を手がけたリレイティッド・カンパニーズは、対応を協議するとして、無期限閉鎖を発表していた。

ベッセルは、英国人デザイナー、トーマス・ヘザウィック(Thomas Heatherwick)氏が設計したハチの巣型のインスタレーション。2019年3月にハドソンヤードにオープンした。

高さ60メートル、8階建て構造の建物には、2500ステップの階段があり、頂上からミッドタウンやハドソンリバーを見渡すことができる。全体に手すりが付いたガラス製の柵が設置されているが、高さは大人の腰から胸程度の高さとなっている。

Hudson Yards The Vessel
©mashupNY

再開にあたり、入場を2人以上のグループに限定するなどの安全ルールが設けられるという。

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リレイティッド・カンパニーズは「訪問者に2人またはそれ以上のグループで参加することを義務付けることで、体験の安全性を大幅に向上する」と説明。さらに、警備員を3倍に増加して「ハイリスクな行動を検知するためのスクリーニング」を強化するという。

また若者のウエルネスを支援するレディー・ガガの非営利組織「Born This Way」とパートナーシップを組み、入場口やチケットに全米自殺予防ライフラインのメッセージを表示するなどの取り組みを行う。

自殺をした3人は、すべて1人で入場していた。なお、事件の後、地域の代表らは、柵の高さを上げるなどの対策を求めていた。

営業時間は、午前11時から午後8時(日曜は午後7時まで)。入場チケットは、各営業日の最初1時間は無料だが、それ以降は10ドルで販売する(5歳以下は無料)。10ドルは、安全強化策の費用に充てられるという。チケットは26日正午から公式サイトで販売を開始する。