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共和党若手議員に性的人身売買の疑惑、本人は金をゆすり取る企みと反論

先日、未成年を性的人身売買をした疑いで司法省の捜査対象となっていると報じられたマット・ゲイツ下院議員(フロリダ 共和党 )。本人は疑惑を否定する一方、同件に関連して元政府関係者からゆすりを受けていると明かすなど、話が予想外の方向に展開している。

2010年から州議会議員を務め、2016年に連邦議員に当選したゲイツ氏(38)はトランプ氏に近い共和党保守派の若手として知られる。トランプ氏の第1回目の弾劾では、弾劾調査をする下院情報委員会の部屋に押し入って妨害したほか、昨年の選挙ではトランプ氏の根拠のない投票不正説を支持し、拡散するのに一役買った。さらに同僚のリズ・チェイニー(ワイオミング 共和党)がトランプ氏の2回目の弾劾訴追に賛成票を投じると、チェイニー氏の地元に出向いて反対集会を行った。

私生活の話題も多い。トランプ氏の娘ティファニー氏に対する「不適切」リツイートや、昨年には、血の繋がりもなく養子でもない19歳の男性を「息子」として育てていると表明し、注目を浴びた。現在は、昨年末にトランプ氏のリゾート施設「マールアラーゴ」でプロポーズした26歳のジンジャー・ラッキーさんと婚約している。

未成年を人身売買の疑い

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ニューヨークタイムズは3月30日、捜査当局が、ゲイツ氏が2年前に17歳の少女と性的関係を持ち、一緒に旅行する費用を支払うなどして連邦法に違反しなかったか調査していると報じた。

連邦法では、18歳以下の人物を州をまたいで移動させ、金銭などとの引き換えに性行為をすることを禁じている。

捜査は、トランプ政権が終了する数カ月前に開始された。開始当時は、ウィリアム・バー氏が司法長官を務めていた。

ゲイツ氏が少女と知り合った経緯は不明だが、疑惑が浮上したきっかけは、未成年の性的人身売買を含む複数の罪で起訴されたジョエル・グリーンバーグ氏に対する捜査だと複数の人物がタイムズの取材に明かしている。

グリーンバーグ氏(36)は、2016年にフロリダ州セミノール郡の収税官に選出されたが、逮捕の翌日の昨年6月24日に辞任した。性的人身売買に加え、政敵をストーキングしたほか、州のデータベースを違法に使用し、自身と少女に偽の身分証明書を作成していたなどとして、14件の罪で起訴されている。本人は無罪を主張しており、後半は今年6月を予定している。

ゲイツ氏に加えて、トランプ氏の盟友ことロジャー・ストーン氏とも知り合いで、過去に両氏と一緒に写るセルフィーをSNSに投稿している。

ゲイツ氏と知り合ったきっかけは不明。さらにグリーンバーグ氏に対する捜査がどのようにゲイツ氏の捜査に発展したかについても明らかではない。

検察は、グリーンバーグ氏が性的人身売買をしたのは2017年の5月から11月で、この間に14歳から17歳の少女を、なんらかの見返りを与えて勧誘したとしている。

捜査はゆすりの一環?

タイムズの取材に、ゲイツ氏は疑惑は虚偽だと反論。さらに捜査は、自身と家族から2,500万ドル(27億円)をゆすり取ろうとする人物らによる、よく練られたたくらみだと主張した。

さらに、ゆすりを巡って父親で元フロリダ州上院議長のドン・ゲイツ氏とともに、FBIの捜査に協力しており、父親は盗聴器を身につけていると話した。ゆすりの相手は、ゲイツ氏に対する捜査を「消し去る」ことができると話を持ちかけたといい、ゲイツ氏は、性的人身売買の情報が漏らされたは、これらの人物が、彼ら自身への捜査をやめさせようとしているからだと語った。

元連邦検察官が関与

タイムズの報道の数時間後、ゲイツ氏はFOXニュースの番組に出演し、ホストのタッカー・カールソン氏が、最も奇妙なインタビューだったと振り返るほど、複雑な説明を行った。

ゲイツ氏は、ゆすりには元司法省の職員が関わっているとした上で、「3月16日に父親が、”ひどい性的人身売買容疑を消し去る”代わりに、2,500万ドルを要求する人物と面会を求めるテキストをメッセージを受け取った」と説明。続けて、これをFBIの地方事務所に相談したところ、FBIは、父親に盗聴器をつけるよう求めたと語った。

ゲイツ氏は、元司法省の職員はデービッド・マギー氏(David McGee)だと明かした。マギー氏は元連邦検察官で、20年前以上に司法省を去っている。現在はフロリダの法律事務所「ベッグス&レーン」で働いている。

ゲイツ氏はさらに、翌日(31日)には、父親からマギー氏にコンタクトをする予定となっており、そこで「前金」として450万ドルをマギー氏に振り込む指示がなされることになっていると説明。このタイミングでタイムズにリークされたのは偶然ではなく、自分を中傷して、FBIによる捜査を妨害しようとしているからだと考えを語った。

マギー氏の目的は金銭だけかと聞かれると、ゲイツ氏は明確に答えず、すでに民主党議員から、ゲイツ氏を議会から追放しようとする声が上がっていると話した。

また、マギー氏は”共謀者”とともに、金銭を出せば自分に対する捜査を消し去ると話しており、さらにバイデン政権と特定のコネがあるとも主張していると明かした。

さらに、カールソン夫妻と2年前に食事をした際に連れてきた女性は、FBIから、ゲイツ氏が売春をしたと口を割らなければ、大変なことになると脅かされていたと突然切り出し、「だから、司法省には私を中傷しようする人々がいると考えている」と語った。

巻き込まれそうになったカールソン氏は、ゲイツ氏が話している女性に覚えはないと否定した。

話が人身売買疑惑に戻ると、報じられている17歳の少女は存在せず、完全に虚偽だと話した。

なお、マギー氏はワシントン・ポストの取材に対し「(ゲイツ氏の主張は)全くの嘘」と一蹴。「自分が未成年者の性的人身取引で捜査中だという事実から目を背けたいだけだ」と反論し、捜査に自分は関わっておらず、「噂を聞いた大勢のうちの1人だ」と語っている。

目的はイランで消息を絶った元FBIエージェントの救出のため?

この翌日(31日)、話はさらに展開する。

ワシントンエグザミナーは、ドン・ゲイツ氏に3月中旬に送られたテキストメッセージと、ドン氏がメッセージを送った人物と面会し、この際に受け取った資料を公開した。

ドン氏に送られたメッセージは、マギー氏ではなく、ボブ・ケントという人物から送られたものだった。ケント氏はこの中で、息子ゲイツ氏の捜査に関して直ちに話がしたいと切り出した上で、ゲイツ氏の問題を消し去ることができる計画があると主張。続いて、昨年夏にイランでロバート・レヴィンソン氏が生存しているのを確認したと述べ、もしゲイツ親子がレヴィンソン氏の解放を助けるならば、レヴィンソン氏の帰還の飛行機にゲイツ氏を同乗させ、解放に最も尽力した公人として持ち上げると説明。さらに「パートナー」(マギー氏と見られる)が、ゲイツ氏が大統領恩赦を得られるか調査すると告げた。

ケント氏は空軍の元情報将校で、2007年に除隊している。現在は中東でビジネスをする「リサーチコンサルタント」と名乗っているという。

レヴィンソン氏は、2007年にCIAのミッションでイランにいる間に消息不明となった麻薬捜査局とFBIの元エージェント。2017年に敵対国に最も長期間拘留された米国人となった。昨年、家族は死亡を宣言していた。

マギー氏は、レヴィンソン氏の家族の代理人を務めている。

ドン氏はケント氏とメッセージの翌日に面会し、この際に「帰国プロジェクト」と題された資料を手渡された。

資料には、FBIが、ゲイツ氏が「未成年の売春婦と乱行パーティー」をする「不名誉な写真」を所持している上、大陪審がすでに選出されて、「少なくとも1人の未成年の女性」がゲイツ氏と性行為をして支払いを受けたと証言する予定だと記されている。

一方、レヴィンソン氏の解放について、「ある米国人とメキシコ人によるプライベートな交渉」が行われており、解放にかかる費用は2,500万ドルだと説明。資金は直ちに必要だとしつつ、2,500万ドルは6ヶ月ローンであり、レヴィンソン氏が解放されることによって米国政府から提供される報奨金によって返済するとしている。資金はマギー氏の勤める法律事務所に関係する口座に19日までに振り込むよう指定していた。

レヴィンソン氏が解放された場合は、資金の見返りに「レヴィンソンを米国大統領の元へと運搬するチーム」が、バイデン大統領にゲイツ氏に対して恩赦をするよう求めるか、または司法省に捜査を終了するよう強く訴えると記載されている。

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