75歳アジア人女性 路上で突然顔面を殴られる NY市

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ニューヨーク市クイーンズで26日、75歳のアジア人女性が路上で無差別暴行を受ける事件があった。犯人は逃走中で、ニューヨーク市警察は、容疑者の画像を公開して情報提供を呼びかけている。

警察の発表によると、事件は午後2時半ごろ、コロナ地区の97プレースと57アベニュー付近で起きた。

監視カメラの映像には、男が、カートを引く女性に近づき、突然顔を殴る様子が撮影されている。女性は地面に倒れ、鼻と眼窩骨を骨折した。男は、57アベニューを東方向に向かって逃走した。

女性は、エルムハースト病院に搬送され、治療を受けた。容態は安定しているという。

警察は、男は、ヒスパニック系の20代だとしている。

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NYPD

被害者の女性は中国系で、同地区で40年間暮らしているという。食料品店から帰宅する途中に被害にあった。女性の息子Ali BaumanさんはCBSに対して「彼女がアジア人女性だから殴った。明らかだ」と、人種偏見に基づく犯行だと主張した。

カリフォルニア州立大学サンバナディーノ校の調査によると、今年の第一四半期、15都市で警察に報告されたアジア人ヘイトクライムは86件となり、昨年同時期(32件)から169%増加した。このうちニューヨークが42件で、増加率は223%となった。

デブラシオ市長は27日、ヘイトクライムに対する新たな取り組み「Partners Against The Hate」を発表した。犯罪の根絶には、地域の指導者との協力が不可欠だとして、ユダヤ人やアジア人など6つのコミュニティ団体に対して、憎悪犯罪撲滅のための取り組み費用300万ドルを提供する。