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「どんな人間なんだ?」NY市長 トランプ大統領を非難、州の救済発言巡り

トランプ大統領が、連邦政府による州の救済に否定的な発言をしたことを受け、ニューヨークのビル・デブラシオ市長は5日の会見で、トランプ氏を「真の偽善者」と呼ぶなど、厳しく非難した。

デブラシオ市長は冒頭、ニューヨークポスト紙を手に取り、「今朝、これを目にした」と述べ、「元ニューヨーカーの大統領は、ニューヨークを救済しない話をして、故郷を裏切って楽しんでいるようだ。」と発言。「いったいどんな人間が苦しむ人々を見ていながら、ニューヨーク市の人は救済に値しないと判断するのだ」と語った。

トランプ大統領は同紙のインタビューで、救済を必要としているのは民主党の州だと述べ、「共和党にとって公平ではない」と発言。「共和党は、長らく誤った管理をしてきた州を救済する立場になりたいと思っていない」と、救済に反対の姿勢を示した。

これに対してデブラシオ氏は「国家の必要よりも党派を優先している」と批判。

また「彼らは航空産業に580億ドルの救済を与えた」と3月に成立した3兆ドル規模の新型コロナ対策法案に触れ、「冗談を言っているのか?彼は今は救済したいと思っていない。つまり、消防隊員や救急救命士、警察官、医者、看護師、医療従事者、教師、清掃員を救済しないつもりだ」と語った。「企業と富裕層の手にいくらの金を渡したかを考えると、彼は真の偽善者だ。」と非難した。

さらに感染拡大に伴う中西部の食肉工場の閉鎖やテキサス州の状況を語り、「彼らがどこの州に住んでいるかは関係ない。レッドかブルーは関係ないのだ」と述べた。

市長はまた、大恐慌の失策からルーズベルト大統領に大敗を喫したフーヴァー大統領にトランプ氏が「毎日、似通ってきている」と警告。「ハーバート・フーヴァーでさえも、危機においてアメリカ人同士や国内の地域同士を戦わせようとしなかった。指導者はわれわれを一つに束ねるべきだ」と語った。

市長の会見の数時間後、アンドリュー・クオモ州知事も自身の会見で、トランプ氏のインタビューに言及した。

クオモ氏は、すべての州が支援を求めているとして、超党派の問題と主張。

これまでの財政管理を誤ってきたとの批判については、連邦政府の問題だと反論。州が政府にもたらす税収と、政府から州へ分配される金額の差について、ニューヨーク州をはじめとする民主党州の年間のバランスがマイナスである一方、プラス州の上位の多くが共和党だと指摘した。さらにニューヨーク州は過去5年で「政府支出で受け取るよりも1,160億ドルを多く連邦政府に支払っている」と述べ、「共和党はなぜ、民主党の州を救済しなければならないのかというが、民主党が彼らを何年間もサポートしてきたのだ。公正?、公平?何の話だ」と不快感を示した。

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