ゾディアックの再来?TV局に怪文書

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ニューヨーク州オールバニーにある複数のテレビ局に、「チャイニーズ・ゾディアック・キラー」と名乗る人物からの手紙が届いたとして、連邦捜査局(FBI)が捜査に乗り出していることがわかった。地元紙タイムズ・ユニオンが伝えた。

FBIオールバニ支局は8日、各局に通達を送り、他に手紙が届いていないか確認するよう求め、受け取った場合は、DNA証拠を保存するため、開封しないよう伝えたという。

各局に届いた文書の内容は、明らかにされていない。

捜査当局は同紙の取材に、住民に脅威はないと説明しつつ、捜査中だとして、コメントは控えると回答している。

1960年代後半にカリフォルニア州ベイエリアを恐怖に陥れた連続殺人事件「ゾディアック事件」との関連は不明。

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本家のゾディアックは、1968年から1969年に起きた5人の殺害殺害の犯人と考えられている。事件後、数年間にわたって暗号文を含んだ怪文書を送りつけるなど、劇場型犯罪として名高い。手紙や電話の中で、自身をゾディアックと名乗った。自ら、37件の殺人に関わったと主張していた。

捜査では、様々な容疑者が浮上したが、犯人の特定にはいたらなかった。事件から50年以上が経過したが、サンフランシスコ警察は、現在もオープンケースとして扱っている。今年、民間の調査グループが、犯人を特定したと発表して、話題となった。

オールバニーのメディアに怪文書が送られたこともあった。

1973年8月、タイムズユニオンにゾディアックを名乗る人物から殺人予告文が届いた。文書には「お前は間違っている」「私は死んでいない」などと書かれ、8月10日5時にオールバニーで、殺人事件を起こすと記されていた。

なお、同紙によると、犠牲者の1人、エリザベス・フェリンさんは、かつてタイムズユニオンの従業員だった夫とオールバニに暮らしていた。また、一時的に容疑者と考えられた男性は、同エリアの日刊紙「ニッカボッカニュース」(1988年にタイムズユニオンに合併)のエディターだった。