食料品店でナタを振り回し男性負傷、NY市

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ニューヨークのブロンクスにあるボデガ(小規模食料品店)で、複数人の男がナタを振り回して格闘。男性1人が負傷する事件が起きた。

ニューヨークポスト紙によると事件は、4日午後5時頃、モリサニア(Morrisania)のコロラドデリで発生した。店主が公開した監視カメラには、複数の集団に追いかけられた男性2人が、安全を確保するため店内に逃げ込み、ナタを振り回すなどして応戦する様子が撮影されている。
別のカメラには、額を切りつけられた男性の様子も写っている。警察は現在、容疑者に関する情報の提供を呼びかけている。

ボデガの保護を求める声

ブロンクスでは2018年、ボデガに逃げ込んだ15歳の少年がナタで切りつけられ、殺害される事件があった。今回の攻撃は、2年前の事件を彷彿とさせるという声も上がっている。あるデリのオーナーは「毎日新たな状況が発生し、日々怯えている」とCBSニュースに語った。

ボデガの組合「ユナイテッド・ボデガズ・オブ・アメリカ」の広報Fernando Mateo氏は「警察部門の予算を元に戻すことが必要だ」と訴えた。オーナーらは、公共の安全を保つため、警察官のパトロールを増強するよう求めている。

昨年ニューヨーク市警察は、ボデガの安全対策として「Safe Haven Bodega」プログラムを導入した。スイッチを押すと、警備や警察に直接通知が送られる。市内には約12,000件のボデガがあるが、同システムの導入には4,000ドルの費用がかかるため、導入できる店舗は少数だという。

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7月には、店内でマスク着用を求められた客が反発し、包丁で商品を傷つけるなど店を荒らす事件が起きた。組合は、マスクの着用に関するトラブルのほか、ボデガでの万引や強盗などが相次いでいることを受け、警察官にビジネスや労働者の保護を求めている。

▽先月は拳銃で脅され、レジのお金を要求される事件も発生している