「選挙敗退でも、トランプは潔く去らない」ボルトン前大統領補佐官

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ジョン・ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は19日、CNNのインタビューで、トランプ氏は選挙に敗退しても潔く去らないだろうと語った。

ボルトン氏は、新型コロナウイルスの対応が、トランプ氏が大統領職に不適切であることを完璧に示していると主張。パンデミックから10カ月がたった現在も「戦略がなく、危機をいかに切り抜けるか手がかりさえない。場当たり的な対応を続けている」と批判。注意力がなく、唯一気にかけていることは再選だけだと酷評した。

トランプ氏の郵便投票を巡る言動について「選挙詐欺がなければ、負けることはないと言ったのは非常に心配だ」と懸念を表明。「彼が極端な手段に出るかどうかわからない」と述べつつ「はっきり言うが、負けた場合、彼は潔く去らないだろう」と語った。

トランプ氏は9月の記者会見で、選挙で敗北した場合、平和的な政権移行を約束するかと問われると「どうなるか見てみないといけない」と確約を避け、「ご存知のとおり、私は郵便投票について大変強く不満を示してきた。郵便投票は最悪だ」と語っていた。

ボルトン氏は、トランプ氏が政権移譲を拒んだ場合、対応は共和党のリーダーシップにかかっていると述べ、共和党議員がホワイトハウスから去るよう求めなければならないと主張。一方で、共和党議員らは、トランプ氏が混乱させようとすることを見越して、準備をしているだろうと期待を述べた。

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トランプ氏が再選した場合については、「完全に制限がなくなる」と語った。弾劾に失敗したのは大きな間違いだったと指摘し、無罪となった事実により、トランプ氏は同様の行為をすることを抑制されないと述べた。トランプ氏に投票しない理由として、8年間務めた場合には、米国と国際関係、憲法システムに修復不能な損害をもたらすからだと主張。保守派はとりわけこの点を理解することが重要だと語った。

6月に政権の内幕本「The Room Where It Happened」を発売したボルトン氏は8月、「自身の政治キャリアでは初めて、共和党の候補者に投票しないことになる」とトランプ氏を支持しない意向を表明。一方で「バイデン氏にも投票しない」としている。