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プーチンがトランプ時代にウクライナ侵攻しなかったワケ 元大統領補佐官

ジョン・ボルトン氏は9日、ラジオ番組のインタビューで、ロシアのプーチン大統領がトランプ政権時代にウクライナへの侵攻をしなかったのは、トランプ氏が「彼のためによく働いていると考えていたから」と話した。

ボルトン氏は2018年から2019年、トランプ政権で国家安全保障問題担当大統領補佐官を務めた。

シリウスXMのジュリア・メゾン・モーニングス氏の番組で、ボルトン氏は「プーチンがトランプ政権の間に動かなかったのは、トランプ大統領のNATOに対する敵意を見ていたからで、これ(敵意)は米国メディアにも広く報じられていたことだ」と説明。「プーチンの考えでは、弱いNATOは強いロシアだという二つで一組の命題だ」と語った。

さらに「プーチンは、トランプが自分のためにたくさん働いていると考えていて、2期目となれば、トランプはNATOから離脱するという望みを叶え、自分の行手を楽にするだろうと考えていた」と話した。

ボルトン氏は先週、ワシントンポスト紙のオンラインイベントに出演した際にも、プーチン氏はトランプ氏がNATOから脱退するのを「待っていた」と述べるなど、同様の見解を示していた。

ボルトン氏は、プーチン氏が2005年に議会で、ソビエトの解体は20世紀最大の悲劇だと演説したことに言及。「逆戻りしたがっていたのは明らか」と述べ、西側諸国は「元ソビエト連邦の一部に対して主権を取り戻そうというプーチン氏の決意を過小評価していた」と指摘した。さらに「西側全体、特に米国は、ウクライナを侵略しても問題ないとの結論に至るのを防ぐのに十分な抑止力を生み出せなかった」と述べた。

戦況について「プーチンの計画、作戦、物流は本当に貧相」と評価。ロシア軍の弱さは、NATO諸国の緊張をほぐすものだと述べた。一方で、プーチン氏が「スチームローラー戦術」に訴えれば、「フィンランドやスウェーデンは中立を考え直して、NATOへの参加を検討することになる」と予測。「プーチンがウクライナの成功から導き出す結論」に対して、中東欧諸国で、米国やNATO軍を恒久的に駐留させたいという願望が高まるだろうと語った。

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