勝算は?ジョン・ボルトン2024大統領選出馬の意向表明

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トランプ政権で大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めた外交のベテラン、ジョン・ボルトン氏(74)が、2024年大統領選に出馬する意向を明確にした。

イギリスの朝の情報番組「グッドモーニング・ブリテン」のインタビューで明らかにしたもので、インディペンデントによると、ボルトン氏は「うぬぼれた候補者として出るのではない。真剣に出馬できると思ってなければ、レースに参加しない」と強調。大統領に就任した場合、「はるかに強い外交政策」をとると述べ、「モスクワだけでなく、北京のような場所も理解する必要がある。隣国に理不尽な侵攻は、米国と同盟国が許すものであってはならない」と話した。

ボルトン氏は先月、NBCのニュース番組で、出馬を検討していることを明らかにしていた。この中で「大統領候補になるためには、憲法を支持するというだけではダメで、憲法を弱めようとする人々に反対すると宣言しなければならない」と話した上で、「トランプがやったような憲法に楯突く方法は、反米的だ」と主張するなど、元ボスに挑む可能性を語っていた。

このインタビューの前日、トランプ氏はTruth Socialのアカウントに「2020年大統領選の結果を破棄して正式な勝者を宣言するか、選挙をやり直すか?」と投稿。「この種の大規模な不正は、すべての規則、規制、条項、憲法にあるものさえ廃止を可能にするものだ」と主張していた。

「大規模な不正」は、ツイッター社が、2020年大統領選を前に、バイデン氏の息子ハンター氏の疑惑報道の拡散を制限した問題に関するもので、トランプ氏が投稿する前日、判断の背景にあった幹部間のメールのやりとりなどの資料が、ジャーナリストによって明るみになっていた。

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対ロ強行派で知られるボルトン氏の出馬を、ロシア国営メディアも取り上げ、「共和党の超タカ派が大統領選に出馬」と見出しで報じ、ボルトン氏を「外国政府の転覆を呼びかけることで知られる」などと紹介した。

ただし、トランプ氏や出馬が期待されているフロリダ州のデサンティス州知事に知名度で劣るボルトン氏に、専門家からは厳しい指摘も上がっている。

ニューヘブン大学の政治学教授、ジョシュア・サンドマン氏は、ニューズウィークの取材に「ボルトン氏が勝利する見込みはなく、勝利に近づく可能性さえない」と回答。「外交問題に関心のある狭い集団の外では、政治的知名度が少ない」と指摘し、「トランプ、マイク・ペンス、ロン・デサンティス、その他の広く知られている共和党候補者からスポットライトを奪うことは非常に困難だろう」と加えた。