共和党全国大会後にバイデン氏のリード縮小、米世論調査

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モーニング・コンサルタント(Morning Consult)が行った世論調査では、共和党全国大会の前後で、バイデン前副大統領とトランプ大統領の支持率の差が10ポイントから6ポイントに縮小したことが分かった。

調査は28日、全国4.035人の有権者に実施した。誤差範囲はプラスマイナス2ポイント。

候補者の選択に関し、50%がバイデン氏、44%がトランプ氏と答えた。約7%がわからない、またはその他の候補と回答した。共和党全国大会の前日の調査では、バイデン氏52%、トランプ氏42%だった。

なお、2016年に行った同様の調査では、党大会前はヒラリー・クリントン氏41%、トランプ氏39%だったが、党大会後にクリントン氏40%、トランプ氏44%へと変化した。

トランプ氏は、郊外および白人の有権者間で支持率を伸ばした。党大会前、郊外ではバイデン氏のリードは14ポイント(54%-40%)だったが、党大会後に8ポイント(50%-42%)に縮小した。

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白人では、2ポイントだったトランプ氏のリードが、党大会後に8ポイント(51%-43%)に拡大した。

有色人種では、バイデン氏とトランプ氏はそれぞれ、ヒスパニック61%-33%、黒人83%-9%だった。

トランプ氏をはじめ、共和党全国大会に登壇したスピーカーらは、ジョージ・フロイドさんの事件に端を発した暴動や略奪などの治安問題に言及。バイデン氏とハリス氏では、無法状態になるなどと恐怖に訴えつつ、トランプ氏は法と秩序を回復できると強調した。

ルディ・ジュリアーニ元ニューヨーク市長は、民主党左派の市長のもと、ニューヨーク市で犯罪が急増していると主張。「信条を持たない」バイデン氏は、急進左派の「トロイの木馬」と述べ、「民主党がニューヨークにしたことをアメリカにさせてはならない」と語った。

トランプ・ジュニア氏の恋人でトランプ陣営を指揮するキンバリー・ギルフォイル氏は、バイデン氏とハリス氏ら「社会主義者」が国家を破壊すると主張。元夫のギャビン・ニューサム氏が知事を務めるカリフォルニア州を「バイデン氏とハリス氏の未来」と述べ、「民主党は、公園にヘロインの針が捨てられ、路上で暴動が起こり、家は停電しているような土地へと変えたのだ」と語った。

トランプ氏は、バイデン政権では、アメリカン・ドリームが「解体される」と警告。「法に従うアメリカ人を守るのか、われらが市民に脅威を与える暴力的なアナキストと犯罪者を野放しにするのかは、あなたの一票が決める」と語った。