米世論調査 バイデン氏に”残酷”な結果に、支持率が過去最低

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ABCニュースとワシントンポスト紙が実施した最新の世論調査では、バイデン氏の支持率が過去最低になるなど、再選を目指す現職大統領にとって厳しい結果が示された。

調査は4月28日から5月3日に電話で実施。全国の成人1,006人から回答を得た。誤差幅は3.5ポイント。

バイデン氏の全体的な職務能力に対する支持率は36%で、2月の42%から6ポイント低下。これまで最低だった2022年2月の37%を1ポイント下回った。不支持は56%だった。

ABCによると、1年半後に選挙を控える1期目の大統領としては、トルーマン第33代大統領以降、過去最低を記録した。フォード第38代大統領の1975年5月時点の支持率は40%、カーター第39代大統領が37%、トランプ前大統領が39%で、いずれも再選を逃している。

調査では、史上最高齢で大統領になったバイデン氏の健康面に対する疑念の高まりも示された。

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63%が、バイデン氏は、大統領として効果的な役割を果たすのに必要な精神的鋭さに欠けると回答。2020年の43%、昨年の54%から大きく上昇した。身体的な健康についても、62%が、効果的な役割を果たすのに十分ではないと答えた。

再選した場合、バイデン氏は2期目の開始時に82歳となる。

経済面の評価も低調で、前政権との比較では、54%がトランプ氏の方が経済処理をうまくこなしたと回答。バイデン氏と答えたのは36%だった。

直接対決ではトランプ氏に軍配

2024年大統領選でトランプ氏とバイデン氏の戦いとなった場合、どちらに投票するかとの質問で、44%がトランプ氏に「間違いなく」または「おそらく」投票すると回答。バイデン氏に投票するとしたのは38%だった。ちなみに、前回の大統領選の一般投票の結果は、バイデン氏51.3%、トランプ氏46.9%だった。

フロリダ州のデサンティス知事が予備選を勝ち抜いた場合の対決でも、42% – 37%で、バイデン氏が5ポイント下回った。

身内からの支持率も低調で、2024年大統領選で民主党にバイデン氏を候補者に指名してほしいとしたのは、民主党員が47%、民主党寄りの成人が36%、民主党寄りの無党派が17%となった。一方、バイデン氏以外を希望するとしたのは、それぞれ47%、58%、77%だった。

この結果について、ABCのアンカー、ジョージ・ステファノプロス氏は、日曜放送の報道番組で「この世論調査は、バイデン氏にとって残酷だ」と紹介した。