肉好きのためのビーガンバーガー、ビヨンドミートが株式公開

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植物性の代替肉を製造するビヨンド・ミート(Beyond Meat)は2日、ナスダックに株式を上場した。

初値は46ドルで、公開価格の25ドルを大幅に上回った。価格は一時72ドルまで上昇し、163%高の65.75ドルで取引を終えた。

同社は新規株式公開で9,500万株を販売し、2億4,000万ドルを調達した。時価総額は15億ドルから38億ドルに上昇した。

株式公開を記念し、翌日、カールスジュニア(Carl’s Jr.)やデル・タコ、ベアバーガーなど、ビヨンド製品を扱うレストランで無料キャンペーンを実施。©mashup NY

肉好きにアピール

目論見書によると、同社は全米人口の5%以下のビーガンとベジタリアンをターゲットとする代わりに、グロサリーの精肉棚に陳列を依頼するなど、肉好きに向けたマーケティングを行なっている。

本物の肉との違いが知覚できなくなるよう、継続的に製品の改善に集中しているといい、「革新的イノベーションモデルと製品の成功によって、アニマルベースの肉を食す消費者を含む幅広い層にアピールし、世界の1兆4,000億ドルの食肉産業に直接参入することができる」と述べている。

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国内スーパー最大手のクローガーで、2018年上半期にビヨンドミートを購入した客の93%は、動物性タンパク質の製品を購入していたといい、同社は肉付きにアピールする証拠だと主張している。

拡大する代替肉市場

CBSによると、プラントベースの肉の売り上げは、過去3年で42%上昇し、8億8,800万ドルに達している。

ビヨンドミートは現在、ホールフーズやセーフウェイ、クローガー、ターゲットなど、全米15,000〜17,000店のスーパーで販売しているほか、カールスジュニア(Carl’s Jr.)やTGIフライデーズ、デル・タコといったレストランに商品を供給しており、現在、全米12,000店のベジタリアンメニューに使用されている。

なお、ニューヨーク市内のホールフーズでは、主力商品「ビヨンド・バーガー」や「ビヨンド・ソーセージ」を販売している。パテ2枚で、価格は4.99ドル。

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Beyond Meat at Wholefoods market in Manhattan ©mashup NY

ビヨンドミート社と同様、他者も肉食の人々を対象にマーケティングを行なっている。インポッシブルフーズは、バーガーキングとパートナーを組み、ベジタリアンバーガー「インポッシブルワッパー」を提供。4月にセントルイスのバーガーキング各店でテスト販売を実施。テスト結果を受け、バーガーキングは年内に全国展開をする意向を発表している。