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NY市、アジア人が無差別暴行被害。「ヘイトクライムの可能性」で捜査

ロウアーマンハッタンで2日夜、56歳のアジア人男性が殴られ負傷する事件が起きた。ニューヨーク市警察(NYPD)は捜査を開始。ヘイトクライム(憎悪犯罪)の可能性があるとしている。

事件は午後9時前、チャイナタウンにあるイーストブロードウェイ駅付近で起きた。被害にあったTeoh Ming Soonさんは、男に突然顔を殴られ、意識を失った。唇を切り、顔や頭部を打撲するなどのけがを負い、病院で手当てを受けた。命に別条はないという。

SNSに投稿された監視カメラの映像では、駅の入り口付近に立っていた男が、通り過ぎようとしたSoonさんに突然殴りかかり、地面に倒れた後も引き続き暴行を加え、駅の階段を下りていく様子が撮影されている。

Soonさんは、マレーシアから約20年前に米国に移住したという。この日は、建設業の仕事から帰宅途中だった。ABC7NYに対し、「あまりに早すぎて、何が起きたのか分からなかった」とその時の状況を説明。「なぜ暴行を受けたのか分からないが、自分がアジア人だからかもしれない」と語っている。

ニューヨーク市警察のダーモット・シエイ警察委員長は4日、今年発生したヘイトクライムの件数は、昨年に比べ42%減少しているが、アジア人に対する犯罪件数は増加していると明らかにした。昨年は0件だったが、これまでに6件報告されている。

1日にはマンハッタン地区検察局の建物の前で、36歳のアジア人男性を刺したサルマン・ムフリヒ(Salman Muflihi)被告をヘイトクライムの罪で起訴するよう抗議集会が行われた。

検察は当初、ムフリヒ被告をヘイトクライムを加えた第2級殺人未遂で起訴していたが、のちにヘイトクライムで起訴することは取り下げた。刺された男性は重体だと報じられている。

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