「白雪姫によろしく」英金融大手元トップ ジェフリー・エプスタインと不気味なメールを交換

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故ジェフリー・エプスタイン元被告の性的人身売買事件に絡む裁判で、ヴァージン諸島の弁護団は、性犯罪が行われていた当時、JPモルガンチェース銀行の口座が少なくとも20人の被害者らの支払いに使用されていたことを明らかにした。

ヴァージン諸島は昨年12月、エプスタイン氏が少女らを性的人身売買するのを助けたとして、JPモルガンに損害賠償の支払いを求める訴訟を提起した。エプスタイン事件では、ニューヨークやフロリダの邸宅と並んでヴァージン諸島に所有していたプライベート島が、性犯罪の舞台となった。

ヴァージン諸島は「JPモルガンは知っていながら、故意かつ違法に、リクルーターと被害者への支払いの手段を提供し、エプスタインの人身売買事業の運営と隠蔽に不可欠だった」と指摘。「人身売買は、エプスタインがJPモルガンに所有していた口座の主要取引だった」と主張している。

ファイナンシャルタイムズによると、支払いなどの詳細は、15日に部分的に機密が解除された原告の資料に記されたもので、それによると2003年から2013年の間、口座を通じて総額100万ドル以上が支払われていた。

原告側弁護士はまた、受取人の中には、エプスタイン元被告の「リクルーターまたは被害者として公に特定されている東欧系の女性の姓」が含まれるとしているほか、14歳でエプスタイン氏に勧誘されたと特定された女性に、60万ドルが支払われていたとしている。

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さらに、これらの期間にエプスタイン自身が77万5,000ドル以上の現金を口座から引き出していたと指摘。「エプスタインはマッサージや性的やりとりに対して現金払いしていたことで知られており、重要なことだ」とも主張した。

JPモルガンの従業員は、性犯罪者との取引継続に繰り返し懸念を表明していた。2010年にリスク管理部門から送られたメールには「児童売買関連の捜査の新たな疑惑を読んでください。性犯罪者として登録されているクライアントだが、大丈夫ですか」と記されていた。

エプスタイン氏は未成年の少女らにマッサージや性行為をさせたとして、フロリダ州で2007年に起訴された。翌年、連邦検察と司法取引を行い、2件の買春勧誘罪を認め、13カ月間服役した。2019年7月には、少女らを性的搾取の目的で人身取引したとして、ニューヨーク南部地区連邦検事局によって逮捕、起訴されたが、勾留中に自殺をはかり死亡した。

原告側はまた、2013年までJPモルガンに勤務していた英金融大手バークレイズの元CEO、ジェス・ステイリー氏にも言及。二人の間で1200通のメールが交換され、エプスタイン氏からステイリー氏に若い女性らの画像が送られたこともあったとした。

一連のメールには、二人がディズニーのキャラクター名を使って、暗号のようなやりとりをするものもあった。2010年にエプスタイン氏に送ったメールで、ステイリー氏が「白雪姫によろしく」と告げると、エプスタイン氏は「次はどんなキャラクターが良いか?」と返信。続けてステイリー氏が「美女と野獣」と答えると、エプスタイン氏は「片方は入手可能だ」と返事をしていた。

これらのメールについて、ヴァージン諸島は、「二人の密接な個人的関係と深い友情を示しており、ステイリー氏がエプスタイン氏の性的人身売買の活動に関与した可能性さえ示している」と主張している。

ステイリー氏はJPモルガンに約30年勤務し、富裕層の資産管理部門の幹部だった頃にエプスタイン氏との関係を築いたとされる。2021年に英国の規制当局からエプスタインとの関係の指摘を受けた後、バークレイズのCEOを退任した。