トランプ大統領 中国にバイデン親子の調査呼びかけ

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トランプ大統領は3日、中国に対してジョー・バイデン親子の調査をするよう呼びかけた。

フロリダに向けてホワイトハウスを後にする際、記者からウクライナ大統領との電話で、具体的に期待した内容を聞かれ、トランプ氏は「彼らが誠実であるならば、バイデン親子への調査を開始していることだろう。簡単な答えだ。」と、2020年大統領選のライバル候補のバイデン氏に対する調査要求を改めて肯定。続けて「ところで、中国はバイデン親子の調査を開始するべきだ。中国に起きたことは、ウクライナで起きたことと同様に悪い。」と語った。

トランプ氏のウクライナへの働きかけについて、下院は先週、大統領が職権を乱用し、外国政府に選挙介入を求めたとして、弾劾調査の開始を発表した。トランプ大統領は、ウクライナ大統領との電話について、適切だと主張している。

ウクライナ疑惑が注目を集める一方、トランプ大統領と顧問弁護士のルディ・ジュリアーニ元ニューヨーク市長は、息子のハンター・バイデン氏が副大統領の父親の立場を利用して、中国から不当に数百万ドルを得たと主張している。

AXIOSによると、2013年12月、ハンター氏は、バイデン副大統領の訪中に同行した際、ビジネスパートナーで、中国の投資会社でCEOをつとめるJonathan Li氏と副大統領との接触を取り持った。この12日後、ハンター氏は、Li氏とBHRという名のビジネスパートナーが設立したプライベート・エクイティ・ファンドの役員に参加した。

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ハンター氏のスポークスマンは、トランプ氏の主張について、”著しく誤った解釈”と述べている。

弾劾調査を主導する下院情報特別委員会のアダム・シフ委員長はトランプ氏の発言に対し、「大統領が2年間の(ロシア介入疑惑)捜査から何も学ばなかったことの証だ。刑事罰を受けずに何でもできると考えている。」と述べた。また「ライバル候補を調査して自身のキャンペーンを助けるよう外国政府の介入を促す合衆国大統領は、大統領宣誓に対する根本的な違反だ。われわれの選挙と国家安全保障を危険にさらすものだ。」と述べ、両党によって非難されなければならない、と語った。

ナンシー・ペロシ下院議長は「またもやトランプ大統領が、選挙に外国政府の介入を呼びかけた。われわれの公正な選挙を守るよりも、個人の政治的利益を優先する最新の例の一つだ」とツイートした。

NBCの報道番組司会のチャック・トッド氏は冒頭、「率直に申して、国家の悪夢が近づいている。私はこれを軽々しく発言しているのではない。民主主義の基本的ルールが、大統領から攻撃を受けている。」と視聴者に語りかけた。