トランプ氏の出馬演説「今まで最もローエナジー」元副報道官がバッサリ

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トランプ前大統領(76)の出馬演説をめぐって、さまざまな意見が飛び交っている。

トランプ氏は15日、スピーチの開始から約20分後に出馬を正式に宣言したが、選挙集会スタイルの演説はその後も続き、全体で1時間を超えた。CNNは途中で放送を切り変え、Foxニュースも一時、スタジオの解説を挿入する場面があった。

トランプ政権のサラ・マシューズ元副報道官はツイッターを更新し「今まで聞いたトランプ氏の演説の中で、最もローエナジー、パッとしないスピーチだった。聴衆でさえも退屈しているようだ」とバッサリ。「大統領選の出馬表明で求めているものとは異なる」と述べた。

ニューヨークタイムズの政治記者マギー・ヘイバーマン氏は、演説中のライブレポートで「いつもの集会とほぼ変わらない。ただ盛り上がりに欠ける」と感想を述べ、「今のところ”選挙が盗まれた”という発言はないのね」と皮肉った。

ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事の息子ジェブ・ブッシュ・ジュニアは、#WEAK #SleepyDonnieなどのハッシュタグとともに、「わお!なんというローエナジーなスピーチ。新たなリーダーが必要!」とツイート。トランプ氏は2016年大統領選の共和党予備選で、ジェブ氏を同じ言葉で非難していた。

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一方、トランプ氏と親しいリンジー・グラハム上院議員(サウスカロライナ州・共和党)は、バイデン政権との比較を打ち出し、大統領選の「勝利への道筋を描いた」と絶賛。トランプ氏が「このトーンを維持し、一貫してメッセージを伝え続ければ、打ち負かすのは困難だろう」とツイートした。

トランプ氏の主張は?

トランプ氏は、数百人の支持者を前に「アメリカを再び偉大で輝かしい国にするため、私は今夜、アメリカ合衆国大統領への立候補を宣言する」と出馬を表明した。

演説では、バイデン政権が「アメリカの国境を廃止した」と非難し、われわれは「国境を修復し、安全を確保する」と移民政策の厳格化を約束した。

経済対策に関しては、インフレ対策、税率の引き下げ、規制緩和、公正な貿易交渉で、経済を復活させると主張した。

また、選挙の「公正や信用、信頼を取り戻す」ための制度改革を行うと宣言。「不正行為をなくすため、即座に有権者の身分証明書を求め、同日投票、投票用紙のみに限定する」と訴えると、支持者から大きな声援が上がった。

最初の選挙キャンペーンで使用したスローガン「ドレイン・ザ・スワンプ」を推し進めるため、「議員の任期を制限するための憲法改正」や「税金を選挙活動に使用することを永久に禁止し、元議員や元閣僚によるロビー活動を生涯禁止する」と約束した。

また、ホワイトハウスから機密文書持ち出しを巡る捜査について、自分を「犠牲者」だと主張。大統領になった暁には、司法省やFBIを徹底調査すると宣言した。