ジュリアーニ氏 助けを求めるも、トランプ氏は沈黙

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4月にFBIから家宅捜索を受けるなど、窮地に立たされているトランプ前大統領の元顧問弁護士、ルディ・ジュリアーニ氏の側近らは、支援を求めているにも関わらず、トランプ氏が沈黙していることに苛立ちを募らせているという。デイリー・ビーストが伝えた。

トランプ氏と長い付き合いのジュリアーニ氏は、顧問弁護士や政治アドバイザーを務めてきた。ウクライナ疑惑の焦点となったマリー・ヨヴァノヴィッチ元駐ウクライナ大使の解任や、ウクライナ当局へのバイデン親子の捜査の働きかけなどに深く関与したほか、昨年の選挙では、トランプ弁護団を率いて、結果を覆えそうと接戦各州で訴訟を起こした。

FBIは、ジュリアーニ氏がウクライナにおける取引を巡って、ロビー活動を規制する連邦法に違反しなかったか捜査していると報じられている。連邦法では、外国の政治家や政府関係者の指示や要求の下に行われた米政府およびメディアとの接触を、司法省に開示することを市民に義務付けている。

ジュリアーニ氏の側近らは、トランプ氏に、ウクライナの活動はトランプ氏のために行われたものだと宣言するよう求めているほか、膨れ上がるジュリアーニ氏の法的費用をカバーするため、財政支援を提供するよう、繰り返して打診しているという。

さらに、FBIが押収した資料は、弁護士とクライアント間の秘匿特権の対象だとして、捜査官に資料を放棄するよう求める申し立てに署名するよう要求しているという。

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情報筋によると、トランプ氏と法律顧問らは、ジュリアーニ氏の支援に後ろ向きで、側近は、トランプ氏に対して、ジュリアーニ氏とFBIの捜査について、あまり言及しないよう助言しているという。

トランプ氏自身も最近、ウクライナのすべての活動がトランプ氏を代表するものだと認めたくない、と話したという。

トランプ氏の元弁護士で、2018年に選挙資金法違反などで有罪を認めたマイケル・コーエン氏は先月、CNNのインタビューで、ジュリアーニ氏に「ドナルド・トランプは誰も気にかけちゃいない」と告げ、次に犠牲になるのはジュリアーニ氏だと忠告していたことを明かした。