米国で最も危険な観光地?男性が高さ1200メートルの崖から転落死

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アリゾナ州にあるグランド・キャニオン国立公園では、崖からの転落や行方不明、自殺などの死亡事故が他の国立公園に比べ多いという。

今月6日、33歳の男性が、高さ1,200メートルの展望台「スカイウォーク」から転落し、死亡する事故が起きた。

グランド・キャニオンは世界遺産にも登録されており、昨年は全米で2番目に多い約470万人が観光に訪れた。スカイウォークは、絶壁から約20メートル先に突き出したホースシュー型のガラス製の橋を渡る人気アトラクション。橋の上からは、谷を見下ろしたり、広大な自然を見渡したりすることができる。

モハーベ郡保安官事務所によると、事故が起きたのは6日午前9時ごろ。男性はスカイウォークの端から、飛び降りたという。レスキュー隊が男性を発見したが、その場で死亡が確認された。同事務局はSNSで、原因について調査中と発表。自殺防止ホットラインの連絡先を加えた。

行方不明者が最多

ニューヨークポスト紙によると、米国には約425カ所の国立公園があり、2018年から今年2月までの間に、約1,000人が行方不明になっている。

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グランド・キャニオンの訪問者数は、1位のグレートスモーキー山脈国立公園(約1,300万人)に比べ、一桁少ないにもかかわらず、行方不明の数は最も多い。過去5年間で56人報告されており、うち6人が遺体で発見された。

グランド・キャニオンの元レスキュー隊員、ケン・フィリップス氏は同紙に「毎年12人はいる」と述べ、実際の死者数は記録よりもはるかに多い可能性を示唆した。事故原因はさまざまで、熱中症や落雷、溺死、飛行機事故、自殺、転落などがあるという。