ロシア人テニス選手、中指立てて観客挑発?

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ロシア人のテニス選手ダニール・メドベデフ(27)が試合終了後、観客を侮辱するジェスチャーを取ったとして、物議を醸している。

世界ランキング第3位のメドベデフは1日、パリで開催中のATPツアー マスターズ1000の2回戦で、ブルガリアのグリゴー・ディミトロフ選手と対戦した。

2セット目の終盤、何度かラケットを投げ飛ばしたことで、観客からはブーイングの声が飛んだ。ゲームカウントが5-5に入ったところで、ヤジは止まらず、メドベデフは不快そうな表情を浮かべ、試合を中断。ベンチに座り込んで「どうぞご勝手に」といった仕草で観客を煽ると、客席からは、さらにヤジが飛んだ。

コートを往復しながら、主審と観客に激しく抗議。タイムバイオレーションを取られると、会場から拍手が沸き起こった。

試合は最終セットのタイブレイクまでもつれ込んだが、6-3 6-7 7-6で敗退した。

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問題とされたのは、会場を後にする時のジェスチャー。SNSに投稿された動画には、両サイドに向けて、中指を立てる姿が映っている。拍手を送っていた観客もそれを見て、ブーイングでメドベデフを送り出した。

ネットでは「子供っぽい」「観客を軽視している」「このような態度は初めてではないが、これが最後ではないだろう」「彼のいつもの作戦」「ルーザー」「ディミトロフに失礼」など非難の声が上がった。

一方ファンからは、「笑える」「クラッシック!」「素晴らしい」「パリの人はこれに値する」「どうかそのままでいて」といった称賛や、「そうすべきではなかったが、観客もひどかった」「彼は完全に正しい。パリの人は無礼」と擁護するコメントが投稿されている。

カルト的な人気を誇るメドベデフに、「シェルトンやルーンは理由もなく嫌われているのに、なぜ彼の酷いふるまいを支持する人がいるの?理解できない」「これがジョコビッチだったらニュースの一面を飾り、誹謗中傷が沸き起こってる」といった意見も寄せられた。

「爪を見てただけ」

試合後の会見で、中指を立てたことについて尋ねられたメドベデフは、「(中指の)爪をチェックしていただけ。それ以上の意味はない」と再現してみせ、「なぜパリの素敵な観衆にそんなことしなければならないの?」と皮肉なコメントを残した

2セット目では、なぜブーイングが鳴り止まないのが理解できなかったため、プレーを止めたという。さらに「パリに友人は多いが、彼らはこのトーナメントが好きではないようだ。何らかの理由があるのだろう」「無観客の時の方が、もっとうまくプレーできていた」と述べるなど、観客のマナーについて指摘。「自分は観衆と問題を抱えており、それは起きた。2年後にはここでプレーしないかも」と大会のボイコットをちらつかせた。

メドベデフは、グランドスラムなど西洋諸国で開催される大会では、観客がサーブの邪魔をしたり、自分がミスした時に大きな拍手が起きたりするなど、フェアではないと繰り返し主張している。

ロシアのウクライナ侵攻直前に行われた2022年の全豪オープンでは、決勝戦後の会見で、観客が自分に敵対的な態度を取るのは、国籍が主な理由だと思うと語っていた。