米最高裁 難民申請制限の大統領令の差し止めを支持

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Vic Hinterlang / Shutterstock.com

米最高裁判所は21日、一時的に差しどめとなった移民の難民申請を制限するプログラムを巡り、政府による差しどめ解除の要求を拒否した。

トランプ大統領は11月9日の大統領布告で、合法的な入国地点以外からの移民による難民申請は受け付けないとするプログラムに署名したが、カリフォルニア州の連邦地裁のジョン・タイガー判事は、大統領に現行の移民法を書き直す権限はないとし、暫定的差しどめを命じた。

その後、政府は、差しどめ措置の解除を求めて上訴したが、サンフランシスコの第9巡回区控訴裁判所は求めを拒否していた。

最高裁の決定は5-4で、ジョン・ロバーツ首席判事がリベラル派4人の判事とともに拒否に回った。クラレンス・トーマス判事とサミュエル・アリート判事、トランプ大統領により任命されたニール・ゴーサッチとブレット・カバノー判事は差し止め解除を支持した。

連邦地裁の決定を巡り、トランプ大統領はツイートで、タイガー判事を「オバマ判事」と呼ぶなど、判決が政治的動機によるものだと非難した。これに対し、ジョン・ロバーツ最高裁首席判事が「我々にはオバマ判事もブッシュ判事もクリントン判事もいない。」と異例の声明を発表し、話題となっていた。

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