ニューヨークでは、高級ブランド店を狙った窃盗事件が増加しており、警察が警戒感を強めている。
ニューヨーク市郊外のウエストチェスター郡ホワイトプレインズにあるショッピングモールでは先月、ルイ・ヴィトンやバーバリーが盗難被害にあった。
TikTokに投稿された動画では、棚から商品を奪おうとする犯人と店員が、格闘する様子が撮影されている。店外にいた警備員らしき人物は、犯人が逃走する様子を見守っている。
@mcloud.9 Repost since tik tok took down the other, this was in west Chester mall at white plains nyc #fyp #louisvuitton #foryoupage #nyc ♬ original sound – Julya V
同モール内にあるバーバリー店でも盗難事件があった。ウエストチェスター郡長のロン・アストリノ氏(共和党)は、動画をシェアし、「犯罪に優しい法律」が事態を悪化させていると非難した。
Same @TheWestchester mall, different day, different men. This time @Burberry was hit. Crime doesn’t just happen “in the city” or “somewhere else.” It’s getting worse everywhere in NY and everyone is affected when criminals are emboldened by soft-on-crime laws. https://t.co/qqfsMiXsSn pic.twitter.com/K8eX0Jmjpv
— Rob Astorino (@RobAstorino) February 5, 2022
ホワイトプレインズ警察は5日、犯人は武器を所持しておらず、負傷者はいなかったと発表。事件を深刻に受け止めていると述べ、物件の所有者や警備員と協力し、犯罪防止と利用者の安全確保に努めるとしている。
また、ソーホー地区にあるセリーヌでは、3日午後12時半ごろ、5人の男がバッグや財布など500万円相当の商品を奪い逃走する事件があった。
NBCニューヨークによると、先に店に入った2人の男が、退店時に、警備員にドアの鍵を開けるよう要求。この際、仲間の3人が、店に押し入り商品を奪った。
ソーホーにある多くのブランド店は、盗難対策として、営業時間中でもドアの鍵を閉めているほか、店外にも警備員を配置するなど、警備を強化しているという。
店内に陳列された商品を持ち去る「スマッシュ・アンド・グラブ」と呼ばれる窃盗は、ギャングなどによる組織的な犯罪で、ニューヨークのほか、ロサンゼルスやシカゴなどの都市部で増加している。
ウォールトリートジャーナルは昨年、全米で、450億ドル(約5兆円)相当の商品が奪われ、それらはアマゾンや他のオンラインで転売されていると報じている。