ドイツがウクライナにレオパルト戦車を供与することをめぐり、親プーチン派の専門家から、同国に対する核攻撃を呼びかけるなど、過激な発言が飛び出している。

オラフ・ショルツ首相は25日、これまでの消極姿勢を一転し、ウクライナが強く求めてきたドイツ製のレオパルト2戦車を提供し、同盟国にも供与を認める方針を決定した。25日午後には、バイデン氏が米国製のM1エブラムス戦車の提供を発表する予定だと報じられている。

ドイツからは、第一弾として14台を送る。国際戦略研究所は、ヨーロッパには合わせて2,000台を超えるレオパルト2があると推定している。その半数以上が旧型の2A4と2A5で、ドイツ国内に200台以上が保管されているという。

供与の決定に関して、ロシア大統領府のペスコフ報道官は「多くの専門家が、私と同様にばかげた考えだと理解している」とした上で、「技術的な理由だけで、失敗する計画」と主張。すべて「焼失する」と警告した。ヨーロッパの納税者に多額の負担を強いるとしつつ、「アメリカだけが、いつものようにほとんど失うことなく、利益を得ることになるだろう」と加えた。

連邦院の国防・安全保障委員会のビクトール・ボンダレフ委員長はタス通信の取材に、ウクライナには専門家がおらず「(戦車は)大した役割を果たさないだろう」と話したほか、「(ウクライナに)引き渡された後、放棄されるだろう」と述べ、ロシア軍が「一掃し、構成を調べることになる」と語った。

一方、デイリーメールによると、プーチン派のプロパガンダリストとも評されるモスクワ中東研究所のエフゲニー・サタノフスキー所長は、イスラエルのジャーナリストのYoutube番組で、「装甲に十字をつけたドイツ戦車が、ウクライナを渡って、再びロシア軍を攻撃することになる」と、第二時世界大戦のドイツによるソ連侵攻になぞらえ、「私にとって、これは国会議事堂にとって変わった連邦議会はもはや存続してはならないという合図である」と主張した。「平で、放射能を帯び融解した地面が、その場に残ることになる」と、核攻撃の標的とするべきとの考えを示した。

国営テレビの司会者でジャーナリストのウラジーミル・ソロヴィヨフ氏も「ドイツの戦車の登場は、ドイツ領土や軍事基地その他が正当な標的とみなされることを意味する」と警告。「NATOは戦っていないふりをして、ずる賢く戦おうとしている。ピストリウス独国防相は自国を直接破壊の地へと導いた愚か者として、歴史にその名を残すだろう」と挑発した。

ロシアのアナトリー・アントノフ駐米大使は、米国のM1エブラムス戦車の供与に触れ、「米国は傀儡政権に対する軍事支援のバーを上げ続けている」とした上で、「明らかに我々に戦略的敗北をもたらそうとしている。クリミアへの攻撃に米国の援助を利用することにゴーサインを出している」と主張。戦車の提供は「防衛兵器」の議論を正当化することは不可能だとし、「ロシア連邦に対する露骨な挑発行為であり、現在の紛争において、誰が本当の侵略者であるのか、誰も幻想を抱くべきではない」と述べた。