AI説も、プーチン大統領の新年の演説にニセモノ疑惑

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大晦日に国民向けの演説を行ったロシアのプーチン大統領に、「本人ではない」との噂が広まっている。

モスクワタイムズによると、プーチン氏は「真実と正義のために」最前線で戦う兵士を「英雄」と称え、勇気を賞賛。「われわれの心はあなた方と共にある」とメッセージを送った。「苦労や闘い、思想において団結している」述べ、国民は「歴史的なステージ」を通過する過程にあることを理解していると語った。「祖国の発展と国民の幸福に対する自信を確実なものとし、一層強くなる」と締め括った。

昨年は、軍服姿の兵士とともに演説をしたが、今年はクレムリンの夜景を背景にスピーチを行った。「ウクライナ」や「特別軍事作戦」といった言葉は用いなかった。

替え玉?AI?メイク?

この演説に関して、クレムリン内部に詳しいと主張する人物が運営するテレグラムのチャンネル「General SVR」は、演説を行ったのはプーチン氏の替え玉で、複数のバージョンが収録されていたと主張した。

この主張について、デジタルアニメや視覚効果のソフトウェア会社マグノパス(Magnopus)のイノベーション部門のグローバル・ディレクター、ソル・ロジャース氏は英紙メトロの取材に、演説は「少なくともグリーンスクリーン」(の前で撮影された)と指摘。AIかどうかの「識別は難しい」としつつも、現在の技術で「原稿作成からプレゼンテーションまで完全に製作するのは簡単」と説明した。カタログから演説者を作り出すプラットフォームは一般に出回っていることから、ましてや「ウラで何が行われているか想像してみてほしい」とAIの可能性も否定できないとの考えを示した。

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別の専門家は「たるんだアゴ」に着目。プーチン氏は「濃いメイクを好む」と指摘しつつ、「AIで作成されたイメージではなく、本物である可能性が高い」と語った。

プーチン氏に関しては、AI説のほか、影武者説や重病・死亡説などの噂が絶えない。ウクライナの情報機関は、昨年秋に拡散された「死亡説」に関して、ロシア政府自らが流布しており、個人やメディアなど「社会がどのように反応するかを観察することが目的だと推測。「特別作戦」の一つとの見方を示している