NY市 遺体を公園に一時埋葬、市議が検討

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ニューヨーク市議会衛生委員会のマーク・レヴィン議長は6日、新型コロナウイルスの感染拡大ともなう死者の急増により、死体安置所や葬儀場などの施設が不足しているとして、遺体を市の公園に一時的に埋葬する計画を示唆した。

レヴィン議員は一連のツイートで「ニューヨーク市の医療システムが限界に達している。悲しいことに、市の死者を管理するシステムも同様だ。さらなるリソースを必要としている。」と述べた。

市検視局や病院の死体安置所、葬儀場、墓地が「滞っている」といい、「標準的な病院には15遺体を保管できる。これらはすべていっぱいだ。検視局は100体を保管できる80台の冷凍トレーラーを市中の病院に送った。しかし、これらもほぼ埋まっている。」と主張。続けて、遺族が葬儀場を探すのに困難が生じており、墓地で断られるケースが相次いでいるとして、「まもなく、”一時的な埋葬”を開始する。埋葬するためにニューヨーク市の公園を使用することになるだろう。」と語った。

6日時点のニューヨーク市の感染者数は6万7,551人で、死者数は3,048人となった(ジョンズホプキンス大学発表)。

同日、ブルックリンのネイビーヤードで会見を開いたビル・デブラシオ市長は、公園埋葬の計画について聞かれ「キャパシティはあるが、困難になるだろう。詳細については避けたい。公に話すものとして良い内容だと思わない」と、明確な回答を避けた。

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一方、市検視局の広報は、ニューヨークポスト紙に対して、マンハッタンとブルックリンの冷凍施設は「十分なスペース」があると語り、現段階で公園埋葬の計画はないと答えた。

ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ州知事は同日の会見で、計画についてニューヨーク市から報告を受けていないと述べた。

レヴィン氏は数時間後に再度ツイートし、公園の埋葬は不測の事態に対する準備で、「死亡率が十分に低下した場合は、必要ないだろう。」と述べ、直ちに実施する計画ではないことを明らかにした。