ロマンス詐欺で2.5億円騙し取り、69歳「最悪な彼氏」が起訴

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The New York Supreme Court in NYC
©mashup NY

ニューヨーク市内でロマンス詐欺を繰り返し、複数の女性から日本円にして2億5,000万円近くを騙し取った69歳の男が、ニューヨーク州裁判所の大陪審によって起訴された。

起訴されたのは、雑誌ニューヨーカーに「最悪の彼氏」と言わしめたネルソン・クネ被告。マンハッタン地検によると、数年間にわたって5人の女性に、恋愛感情があると見せかけて近づき、架空の投資話を持ちかけて金を騙し取った。被害総額は180万ドル(2.4億円)に上るという。

法定資料によると、犯行を行っていたのは2012年12月から2021年1月の約8年間。被害女性たちとは、複数の偽名を使用し、デートアプリを通じて知り合っていた。一部報道によると独身のシニア向けのアプリを使っていた。

女性らには、リタイアした裕福な元アートディーラー兼投資家で、ロンドンとマンハッタン、南フランスに家を持っているなどと吹聴していた。

投資を持ちかける際には、詳細を伝えず、その代わりに、「合法と非合法のグレー」な案件だと話したり、インサイダー情報にアクセスできると示唆したりしていたという。虚偽の投資案件には、上場を控えていたアリババに対するものや、自分がグーグルの元幹部と運営しているとした架空のスタートアップを提示したこともあった。

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被害者のほとんどは躊躇したが、出資に応じるまで粘り強く誘い続けたという。

女性が一旦投資に応じると、さらなる金を要求。理由は、取引を完了するための「フィクサー」への支払いや、スタートアップの従業員の賃金や家賃の支払いに必要などと説明した。一方で、自身の財産については、投資で縛られていると主張していたほか、金融活動をめぐって米国とヨーロッパの捜査当局に凍結されていると話していたという。

女性らには数週間以内に元本に多額の利益を載せて払い戻すと約束しておきながら、資金は次の獲物を探すため、裕福な身なりに費やし、さらに嘘を見抜いた被害者の返済に充てていた。

結局すべては嘘であったことが発覚。海外に家などないばかりか、パスポートも持っておらず国外に出た経験もなかった。口座にあったのは被害者の金だけだった。

詐欺罪と複数の重窃盗罪で起訴されたという。