ニューヨーク州のクオモ知事は17日、民主党全国大会(DNC)に初日に演説を行い、政府の新型コロナウイルス対応について「ウイルスの存在を否定し、無視し、政治的に利用しようとして失敗した」と非難した。
クオモ氏は「われわれの問題は新型コロナウイルスにとどまらない。コロナは病気ではなく、症状だ。私たちの国は危機に陥っている。多くの点でコロナはメタファーだ」と語った。
「米国の体である政治が弱体化し、自身を守ることができなくなっている時、分裂は反ユダヤや反ラティーノ、反移民主義などにより深く広がってきた。」と述べ、「ドナルド・トランプは、分裂を悪化させただけだ。」と非難。さらに「連邦政府は、機能不全かつ無能力なために、ウイルスを撃退することができなかった。」と述べた。
ジョンズ・ホプキンス大学によると、米国では約550万人が新型コロナウイルスに感染し、17万以上が死亡している。
クオモ氏は「国民は最悪ではなく、最高の魅力を持つリーダー、分断ではなくひとつにするリーダー、傷つけるのではなく、勇気づけるリーダー。私はその男性を知っている。私は彼と働き、彼の強さや痛み、愛情を見てきた。それは、ジョー・バイデンだ。バイデンは、アメリカの不屈を示す人物だ。・・・バイデンは、米国の魂を復活させることができる。それこそが今われわれの国家が求めていることだ。」と支持を表明した。
クオモ氏は、ニューヨーク州のコロナウイルスの対応で強いリーダーシップを発揮し、全米で注目を浴びた。axiosは、クオモ氏の登壇は、中道派や男性の有権者に訴えかける効果があると報じた。
今年は新型コロナの影響から、史上初めてバーチャル形式で開催された。この日はクオモ氏のほか、ジョージ・フロイドさんの弟、フィロニス・フロイド(Philonise Floyd)さんや、ミシェル・オバマ前大統領夫人、バーニー・サンダース上院議員がスピーチを行った。
2016年に共和党の大統領候補に名乗り出たジョン・ケーシック氏など、共和党員もバイデン氏の支持を表明した。