3日、ニューヨーク市地下鉄(MTA)は、試験的にEラインを走行する車両の一部の座席を撤去した。この計画は、ジョセフ・ロタ(Joseph Lhota)会長による「サブウェイ・アクション・プラン」のひとつで、遅延の原因の一つとされる、過密乗車を減らすために実施された。
今回座席を撤去したのはR-160系の車両の一部。両端のやや小さめのシートが撤去され、カラフルなイラストでデコレーションを施されている。また、新たな手すりや、液晶のLCDスクリーン、LEDライトなども装備された。車両の外側は、ネイビーとゴールドカラーでペイントされ、テスト版と従来の車両と見分けることができる。
さらの、R-160系の故障の主な原因されていた、アクセルとブレーキを調整する「マスターコントローラーズ」は、新システムに交換された。
It's going to be harder for you to find a seat on one of #NYC's busiest subway lines in #Manhattan and #Queens https://t.co/6kgcO7yDbE
— Spectrum News NY1 (@NY1) 2017年10月3日
座席の一部撤去により、各車両は10名ほど多く乗車でき、合計で80〜100名ほど多くの乗客を輸送できる。また、乗り換えにかかる時間を節約する効果も期待されている。
市の発表によると、今年7月、ニューヨークでは平日走行する5万7千本のうち、2万4千本が、過密乗車によって遅延が生じたという。
テスト版車両は100台あり、10月末までにタイムズスクエアのLトレインシャトルでも導入を予定している。
この発表には賛否両論が寄せられている。混雑緩和に役立つ、ベビーカーを置くスペースとして助かる、という意見もあれば、お年寄り・妊婦・子供・身体障害者に優しくない、シート撤去よりも信号故障などの問題を解決してほしい、車両内にいるホームレスを撤去すべき、電車に閉じ込められた際に座る場所がない、などという意見も寄せられている。