がん公表のチャールズ国王、職務を引き継ぐ可能性は?

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英王室は5日、チャールズ国王(75)が「がん」と診断されたことを明らかにした。

発表によると、国王は「前立腺肥大症の入院手術中、別の懸念すべき問題」が確認され、その後の診断で「がんの一種」が見つかった。国王は既に治療を開始しており、医師からはその間「公の場に出る職務を延期するよう指示を受けているが、通常通り、国家および文書業務に関する職務は継続」する。

チャールズ3世はエリザベス女王の死去後、2022年9月に国王に即位したばかり。がんの部位など詳細は公表されていないが、退位の可能性も含め、今後の動向に注目が集まっている。

1937年に制定された摂政法では、君主が精神的または身体的な病により能力が失われた場合や、統治が不可能となった場合の手続きが定められている。同法によると、職務は、王位継承順位1位のウィリアム皇太子へと引き継がれる。

英国王が任期満了前に退位した例もある。エドワード8世は1936年に王位を継承したが、米国人のソーシャライツ、ウォリス・シンプソン氏と結婚するため、在位わずか325日でその地位を放棄した。その結果、弟のジョージ6世が国王に就任した。

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王室によると、チャールズ国王は「治療に前向き」な姿勢を示しており、「できるだけ早く公務に完全に復帰できるのを心待ちにしている」という。公表に踏み切った理由に関して「憶測を避けるため」としており、ガンで苦しむ人々にとって「公共の理解に役立つことを願う」と加えた。

ニューヨークタイムズは関係者の話として、王室は国王の職務を代理で遂行する人物を任命しない予定と伝えている

ウィリアム皇太子の妻キャサリン妃も、腹部の手術を終え、先週、ロンドン市内の病院を退院したばかり。BBCによると、ヘンリー王子は父親に面会するため、単独で英国に帰国する予定だという。