専門家の見解は?ジャスティン・ビーバーが「顔面まひ」

522

カナダの人気歌手ジャスティン・ビーバー(28)は10日、自身のInstagramで「ラムゼイハント症候群」を発症したと明かし、予定していたコンサートを中止すると発表した。

「顔半分が完全にまひしている」とし、「ウイルスが耳と顔の神経を攻撃」したことで生じたものだと説明した。現在、右目のまぶたを閉じたり、笑ったりすることができないと話した。

症状は「かなり深刻」だという。「体がスローダウンすべきだと教えてくれた」と述べた上で、「(回復まで)時間がどれぐらいかかるか不明だが、良くなるだろう」と、しばらく休養を取る意向を示した。

専門家の見解は?

神経学の専門家によると、ジャスティンの症状は「長引く可能性」があるという。オックスフォード・ブルックス大学で神経リハビリテーションを専門とするデリック・ウェイド教授は、SKyニュースに対し、ジャスティンは帯状疱疹にかかっていると話したうえ、顔面のまひ症状は「極めて一般的」で、「ベル疱疹」と呼ばれるものだと説明した。

ラムゼイハント症候群は、子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスが神経内に残り、再活性化することで発症する顔面まひで、Skyニュースによると、発症後、72時間以内に抗ウイルス治療を行うことで、回復する可能性が高まり、約70%の患者は完治するという。ただし、中には、味覚を失ったり、難聴になったりするケースもあるという。

Advertisement

ジャスティンのビデオを見たウェイド教授は、顔半分に「ほとんど動きがなく、著しい低下」が見られると話し、患者の多くは完治するが、ジャスティンのケースは「深刻な症状」だと語った。回復時期については、「早期に回復する患者もいれば、長期間かかる人もおり、残存する場合もある」と話した。

一方、英国の形成外科のコンサルタントで、健康に関する慈善団体Facial Palsy UKの共同創設者チャールズ・ンドカ氏はロイターの取材に、すでに回復に向かっていると楽観的な見方を示した。

顔面まひに関する一般的な症状は「目を閉じて瞬きをしたり、笑顔をつくったりすることができないこと」だと説明。笑顔が元に戻るには「安静時の顔の対象性が増し、鼻の付け根が若干高くなり、口が平らになる」と述べ、その兆候が見られると話した。

さらに、症状を長引かせないためには、活動を再開する前に、「免疫システムを低下させた問題に取り組む必要がある」と語った。

Mashup Reporter 編集部
Mashup Reporter 編集部です。ニューヨークから耳寄りの情報をお届けします。