DMや下書き、位置情報も 特別検察官 トランプ氏のツイート情報を取得

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2020年大統領選の結果を覆す試みに関して、トランプ前大統領を国家を欺いた罪など4つの罪で起訴に持ち込んだジャック・スミス特別検察官。先週、トランプ氏のツイッター(現在のX)のアカウントに関し、同社に情報の引き渡しを求める捜査令状を1月に取得していたことが報じられたが、ダイレクトメッセージや下書き、位置情報も対象になっていたことがわかった。

The Hillによると、新たに機密が解かれた裁判記録から明らかになったもので、削除された下書きやアカウントのすべての検索に関する情報も含まれているという。

トランプ氏のアカウントは2021年1月6日の議事堂襲撃事件後に凍結され、昨年11月にイーロン・マスク氏によって復活が許可された。ただし、凍結解除後もトランプ氏は投稿しておらず、もっぱらTruth Socialを使用している。

検察が裁判所に捜査令状を申請、取得したのは今年1月17日で、ツイッターは当初、検察の要求をトランプ氏や第三者に知らせてはならないという条件に反発。憲法修正第1条と通信保存法に反するとして控訴裁判所に判断を求めたが、退けられた。

首都ワシントンの控訴裁判所は判決で「令状をトランプ前大統領に開示することが、捜査を危険にさらすと信じるに足る合理的な理由がある」と説明。開示によって、証拠の隠滅、行動パターンの変更、共謀者への通知が行われる可能性があると指摘した。

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今回の資料からは、ツイッターは、トランプ氏がDMで政権当局者と国務に関するやりとりしていた場合、これが行政特権の対象にあたる可能性にも懸念を示していたことが判明したという。

同社は最終的に指示に従ったが、裁判所命令の期限にすべての情報を提出することができなかったため、侮辱罪に問われ、遅延に対する35万ドルの罰金の支払いを命じられた。

トランプ氏は14日、Truce Socialのアカウントで「下衆の検察官、錯乱したジャック・スミスは、よくも私に知らせもせずに私の以前のツイッターアカウントに侵入できたもんだ。実際に、こんな非道を私から完全に隠そうとしていたのだ」と非難。「司法省はなぜ、米国史上最も腐敗した不正直なジョー・バイデンを捜索しないのだ」などと主張した。