ハリケーン「フローレンス」米南東部ノースカロライナ州に上陸

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ハリケーン「フローレンス」(Florence)は、現地時間14日午前7時15分ごろ米南東部ノースカロライナ州ライツビル・ビーチ(Wrightsville Beach)に上陸した。同地としては、1958年以来の強風(時速105mph、170km)を記録。カテゴリー1で上陸したフローレンスは、その後、熱帯性低気圧(Tropical Storm)へと勢力は弱まっている。

ノースカロライナ州南部ニューハノバー郡(New Hanover)では倒木により親子2人が死亡、ペンダー郡(Pender)や、レノアー郡(Lenoir)などで5人死亡している。

現在NC州だけで、70万世帯が停電している。当局は、ストームの間、250万世帯が停電になる可能性があると予測している。

ノースカロライナの一部の地域では、高潮で川の水位が11フィート(約3.5m)に達すると予測される。川の氾濫は、1999年のハリケーン、フロイド(Floyd)の時よりも状況が悪化するとみられている。

ABCニュースによると、ノースカロライナ州だけでも降水量は100cm以上になる地域もあり、米南東部に壊滅的な洪水をもたらす恐れがあると言われている。

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ノースカロライナ州のアメリカ国立気象局(NWS)は、歴史的な降水量になり、前例のない洪水を引き起こすと警告を発した。

13日、米連邦緊急事態管理局(FEMA)のはBrock Long氏は、朝の情報番組Good Morning Americaに出演し、「この暴風がどのようなものだったか体験を語ろうとしている人は、生き残ることができない。これは、上陸した中でも、甚大な被害をもたらすハリケーンであり、大きな損壊をもたらす恐れがある。」とし、住民への早期避難を促した。

ニューバーン(New Bern)市のDana Outlaw市長は、フローレンスが、1989年にノース&サウスカロライナ州を襲ったハリケーン・ヒューゴ(Hugo)の2倍のサイズに匹敵するとGMAに語っている。

120万人以上が避難

10日、サウスカロライナ州のヘンリー・マスター(Henry McMaster)州知事は、ハリケーン上陸に備え、州の沿岸全域(Charleston, Beaufort, Berkeley、Dorchesterの4郡)に避難命令を発令。
ノースカロライナ州の南部の一部にも避難命令が出された。バージニア州のラルフ・ノーザム(Ralph Northam)知事も24万5千人に避難命令を発令。避難人数は120万人以上にのぼる。

木曜から週末にかけて、フロリダ州北部からニュージャージー州の南部でも、熱帯暴風雨(Tropical Storm)による激しい風が見込まれる。

雨量も大きな懸念事項となっており、ノースカロライナからバージニア州にかけて平均8-16インチ(20-40cm)の降水をもたらし、一部には2-3フィート(60-90cm)の洪水が発生すると予想されている。