米国のシンクタンク、大西洋評議会が実施したサーベイでは、有力な外交政策の専門家の半数近くが、今後10年でロシアが破綻国家になるか崩壊する可能性が高いと考えていることがわかった。

調査は昨年秋、「世界有数のグローバル戦略家と先見力の高い実践家」167人に対して行ったもので、「地政学、気候変動、技術的混乱、世界経済、社会的および政治的動き、その他の領域」といった分野の10年後の変化に関して、回答を得たとしている。

それによると、回答者の46%が、2033年までにロシアが破綻国家になるか、崩壊すると予想した。破綻国家になる可能性が高いとしたのは21%で、2番目に予想が多かったアフガニスタンを2倍以上上回った。さらに回答者の40%が、革命や内戦、政治的崩壊を理由に、ロシアが2033年までに内部分裂する危険があるとした。

ロシアが今後10年の間に核兵器使用に踏み切る可能性があるとしたのは14%で、国家破綻または崩壊すると考える回答者の間では、22%だった。

専門家の14% 日本が核保有国になる可能性

今後10年間で、新たな核兵器国が誕生する可能性はないとしたのはわずか13%で、約4分の3が核兵器を保有しうる非核兵器国の名前を挙げた。

最も多かったのはイランで、68%が核兵器を保有すると予想した。次いでアフガニスタン(32%)、韓国(19%)と続き、4番目に多かったのが日本(14%)だった。

今後10年以内に中国が台湾に軍事侵攻する見通しについて、強く同意するとした12.1%を含む70.5%の回答者が同意を示した。

サーベイでは、ウクライナ侵攻をめぐりロシアとNATOの直接衝突に発展するリスクが注目されているが、回答した専門家の60%は、この考えに同意をしなかったと説明。一方で、台湾有事となれば、米国が介入する可能性が高く、中国による台湾侵攻の可能性を多くの専門家が支持していることを考慮すれば、大国間戦争の最大のリスクは、ヨーロッパでなく、アジアにあるかもしれないとまとめている。