「75歳以上の政治家に精神的能力検査を」ニッキー・ヘイリーが提唱

622

2024年米大統領選への出馬を表明した共和党のニッキー・ヘイリー元国連大使(51)が、75歳を超えた政治家への精神的能力テストを義務化するべきだと主張。元ボスであり、ライバルとなったトランプ前大統領(76)とバイデン大統領(80)を牽制した。

ヘイリー氏は出馬表明から一夜明けた15日、地元サウスカロライナ州チャールストンで決起集会を開催。演説では連邦議員の任期上限の設置や不法移民取り締まりの強化など、自身の掲げる政策を説明した。

中でも注目されたのは、高齢の政治家に対して精神的な能力面を測るテストを義務化すべきだと訴えた時で、ヘイリー氏は「私の思い描くアメリカでは、終身の政治家はもういません。連邦議会には任期制限を設け、75歳を超えた政治家にはメンタル・コンピテンシー・テストを義務付ける」と宣言した。

世論調査でも、民主党はバイデン氏、共和党はトランプ氏と、ともに最有力候補が75歳を超えていることへの不安がより顕著になっている。仮にいずれかが当選すれば、トランプ氏の場合は就任時に78歳。バイデン氏は82歳になる。特に共和党はこれまでも繰り返しバイデン氏の失言や言い間違いを取り上げては、大統領を務める精神状態にないとして、認知能力を疑問視してきた。

ちなみに連邦議会議員で75歳を超えるのは上院で16名、下院では36名。最高齢のダイアン・ファインスタイン上院議員(民主党)とチャック・グラスリー上院議員はともに89歳を迎えている。

Advertisement

ヘイリー氏は14日朝、出馬への決意を語る動画を投稿し、大統領選参戦を正式に表明。昨年11月に早々と出馬表明したトランプ氏の共和党の対抗馬として、有力候補の中では初めて指名争いに名乗りを上げた。今週後半には共和党の候補者選びで最初に投票が行われるアイオワ州とニューハンプシャー州を訪れる予定になっている。

有力候補の一人と見られてはいるものの、ヘイリー氏にとって指名獲得の道は険しい。今のところ、共和党では依然トランプ氏が最も高い支持率を維持、その後をフロリダ州のロン・デサンティス知事(44)が追う形となっていて、ヘイリー氏は一桁にとどまっているという。