捨てたピザ箱からDNA、売春婦連続殺人「ギルゴ4」捜査の決め手とは

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犯行の裏付けとして提示された内容によると、犯人は被害者との連絡にプリペイド式携帯を使用し、犯行後、被害者の携帯を使って親族に電話をかけたこともあったが、ヒウアマン被告は、殺害現場と考えられる場所の近くに居住していただけでなく、これらがつながった基地局が、自身の携帯電話の課金記録と一致していた。

ヒウアマン被告が使用した「すべてのデバイス」を分析した結果、プリペイド式携帯と捨てアドを使ってセックスワーカーに接触をはかるという「明確なパターン」が浮かび上がった。さらに、プリペイド式携帯から「セックスと売春、暴力的、サディスティック、児童ポルノ」に関連する検索を頻繁に行なっていたことも判明した。

昨年3月から今年6月にかけて、捜査状況に関する記事や言葉を200回以上検索するなど、捜査当局の動きを注視していた。

検索には、被害者の名前のほか、「なぜ捜査当局は、ロングアイランド連続殺人犯による電話をトレースできないのか」「ロングアイランド連続殺人犯はなぜ捕まらないのか」「ギルゴビーチ殺人事件の捜査タスクフォースが設置」「ロングアイランド連続殺人事件の捜査、新たな電話技術が解明の鍵に」などの言葉や記事が含まれていた。

DNA捜査には、被害者らに付着していた男女の毛髪と、廃棄物から採取したヒウアマン被告と妻のDNAサンプルが使用された。

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法医学研究所は今年6月、ヒウアマン被告がマンハッタンのゴミ箱に捨てたピザの箱から採取されたDNA情報と被害者の一人に付着していた男性の毛髪は「ミトコンドリアDNAプロファイル」が一致すると報告。結果は、99.96%の確率で同一人物であることを示すものだとした。

14日に行われた罪状認否で、ヒウアマン被告の弁護士は無罪を主張。その後の会見で、検察の主張は「極めて状況証拠的」とした上で、本人が涙を流して「私はやっていない」と語ったと明かした。「この国では、すべての人は推定無罪であり、この事件をマスコミとではなく、法廷で戦うことを待ち望んでいる」と話した。

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