元カレとトラブル、ブラジルで起訴、経歴詐称の新米議員のスキャンダル報道が止まらない

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学歴や職歴を偽って連邦下院議員に当選し、検察当局の捜査を受けているジョージ・サントス氏(共和党・ニューヨーク州選出、34)。3日、米議会の新会期開始に伴い正式に議員に就任したが、そのサントス氏をめぐるトラブルについて、元交際相手が語った。

サントス氏をめぐっては、実際に働いたことがないにも関わらず、金融大手のゴールドマン・サックスやシティ・グループで働いていたと職歴を偽ったほか、学歴についても通ったことのない名門校の名前を並べていたことが発覚。先月ニューヨーク・タイムズ紙が疑惑を報じた後、本人が経歴を「盛ってしまった」として、嘘だったことを認めていた。

さらに過去の発言をめぐっても、カトリックであるにも関わらず自分をユダヤ教徒だと言ったり、母親が米同時多発テロの犠牲者だとこじつけたりなど、嘘や誇張が次々と浮上。一部の疑惑については地元および連邦の検察当局がそれぞれ刑事捜査に乗り出す事態に発展している。

そうした中、第一報を報じたニューヨーク・タイムズはサントス氏の元交際相手、ペドロ・ビラルバさんを取材。今月2日付の記事でサントス氏の言動をめぐる交際相手とのトラブルを新たに報じた。

なおサントス氏は昨年11月の中間選挙で、ロバート・ジマーマン下院議員(民主党)を破り、初当選を果たした。選挙戦は、同性愛者を公表する候補者同士の戦いとしても話題となった。

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同紙によると、ビラルバさんは2014年にサントス氏と出会い、数か月の交際を経て一緒に暮らし始めた。サントス氏のことを「チャーミングで可愛い」と思ってはいたが、光熱費や通信費をほとんど払ってもらえず、「シティグループからお金を調達する、自分は投資家だから」などとはぐらかされていたという。「ある日はこう言う、別の日には別のことを言う。彼が実際に働きに出たことなんて一度たりともない」と話した。

2015年にサプライズでサントス氏からハワイ行きの航空券をプレゼントされたが、その航空券も実際には存在しない偽物だったという。それと同じ頃、自分の携帯電話が無くなっているのに気付いたといい、おそらくサントス氏が盗んで質に入れたのだと語った。

不審な出来事が重なったため、ビラルバさんがサントス氏の名前をネット検索してみると、サントス氏がブラジルの警察当局から指名手配されていたのを発見した。2008年、当時19歳のサントス氏が男性から小切手帳を盗み勝手に買い物をしていたという事件は、当時ニューヨーク・タイムズでも報じている。なお、小切手を盗んだ先の男性は家政婦をしていたサントス氏の母親の関係者で、同紙によると、2年後にサントス氏は罪を認め起訴されたが、未だ事件解決には至っていない。

この事実を知ったことでビラルバさんはもうだめだと思い、「朝起きて、荷物を全てまとめて捨てた。そして自分の父親に電話して、家を出た」と語った。そして、サントス氏を信じた自分は疑うことを知らな過ぎた、と振り返り、虚言癖のあるサントス氏が連邦議員になり、その職に居続けた場合の影響について、「あんな人が大きな権力を手にしてしまうなんて、恐ろしい」と懸念を示した。

メディアの洗礼

3日、議会議事堂に姿を表したサントス氏に、記者らから質問が飛んだ。ABCニュースの記者、ラリー・イブサ氏によると、疑惑に関する質問には一切答えず、この日に予定する下院議長選で、ケヴィン・マッカーシー氏に投票する意向を話すにとどまった。CBSニュースの記者スコット・マクファーレン氏によると、自分の事務所の前で取材陣が待ち受けているのを目にしたサントス氏は、踵を返して、別の方向に去っていったという。