ジョージサントス 公式キャンペーンページより

“ゴールドマン・サックスで働いた”、“経営学の名門校を卒業した”など、職歴や学歴を偽って連邦下院議員に当選し、大炎上しているジョージ・サントス氏(共和党・ニューヨーク州選出、34)。先日、自分の経歴を「盛ってしまった」と謝罪しつつ犯罪行為ではないと強調していたが、本格的に捜査の手が及ぶ可能性が出てきた。

CBSニュースは情報筋の話として、ニューヨーク東部地区の連邦検事局が、サントス氏の財源や資金繰りについて捜査を始めたと伝えた。

これとは別に、サントス氏の地元、ニューヨーク州ナッソー郡の地区検事も、同氏をめぐる問題について調べを進めていると明かした。具体的にサントス氏のどの言動に焦点を当てているかは明らかにしていない。

ナッソー郡地区のアン・T・ドネリー検事は声明で、「サントス次期連邦議員に関する無数の偽証と矛盾は驚愕に値する。ナッソー郡やその他(サントス氏の選挙区である)ニューヨーク州第三選挙区の住人は、連邦議会に誠実で責任感のある代表者を送るべき。誰一人として法の上に立つ者はいない。この郡で罪が犯されたのなら、それを追及しなければならない」と述べた。

サントス氏をめぐっては、先週のニューヨーク・タイムズ紙の報道をきっかけに経歴詐称疑惑が浮上。ニューヨーク市立大学バルーク校卒の学歴、金融大手のゴールドマン・サックス、シティ・グループでの職歴が、ことごとく嘘だったことが発覚した。のちに自ら、高等教育機関に通ったこともなく、両行で「直接」働いたこともないと認めて謝罪したが、「私は人々の関心について話すことで争ったのであり、履歴書ではない」と釈明。自分は犯罪に手を染めたわけではない、と主張していた。

また、カトリックでありながら「自分はユダヤ系(Jewish)」とアピールしていたとも指摘され、これについて本人は「ユダヤっぽい(Jew-ish)と言っただけ」と反論している。個人資産や選挙資金に関しても不明な点が多く、場合によっては法に触れている可能性も指摘されていた。

サントス氏に対しては、連邦議員就任の辞退を求める声が身内の共和党からも上がっている。サントス氏と同じニューヨーク選出の次期連邦下院議員、ニック・ラロータ氏(共和党)は、サントス氏が下院の倫理委員会や法執行機関の捜査を受けることになるだろうと話していた。

ただし今のところ、サントス氏は、来月3日からの連邦議会の新会期で予定どおり下院議員に就任する意思を示している。

「母は米同時多発テロの犠牲者」新たな疑惑の種

サントス氏をめぐり今週新たに、「母親が2001年の911米同時多発テロの犠牲者」と嘘をついた疑惑が取り沙汰されている。

サントス氏は昨年7月ツイッターで、911テロは犠牲者のいない犯罪だとする陰謀論者へのリプライとして「911は私の母の命を奪った。だから私は二度とこのような投稿を見ずに済むよう、あなた(のアカウント)をブロックする」と投稿した。

しかし5か月後の昨年12月には、「今年の12月23日で、私の親友であり相談相手でもあった母を亡くして5年。ママ、あなたは僕の心の中に生き続けているよ」と投稿。これが正しければサントス氏の母親が亡くなったのは2016年で、テロから15年が経過している。

サントス氏の選挙サイトには、母親が2001年9月11日当時、倒壊したワールドトレードセンターの南棟におり、生存はしたが「数年後」にがんで亡くなったと書かれているが、15年という月日はテロの後遺症と言うには長すぎるとの指摘が上がっている。