スリランカ連続爆破テロ FBIが捜査協力

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スリランカの米国大使館は24日、21日に発生した連続爆破テロ事件の捜査支援のため、FBI捜査員が現地入りしたことを明かした。協力は、トランプ大統領による支援の一環だという。

同日、現地の捜査当局は、テロによる死者が359人に上ったと発表。また前日から18人の容疑者を逮捕し、現在の逮捕者数が58人になったことを明かした。ウィクラマシンハ首相は、複数の容疑者が逃亡中であるとしている。

ISISが犯行声明

事件後、ISIS(イラク・シリア・イスラム国)が、グループの報道組織であるアマク通信を通じて犯行声明を発表した。声明では、攻撃は「戦士たち」によるものだとし、自爆テロ実行犯がグループに忠誠を誓うビデオを公開した。

犯行の予測可能性

ISISは同時に、テロの首謀者とされる、イスラム過激派組織「ナショナル・タウヒード・ジャマート(NTJ)」のリーダー、ザフラン・ハシムの写真も公開した。同氏は、3年ほど前から、ネット上の扇動的なスピーチで、イスラムコミュニティーのリーダーらに知られる存在だったという。ブルームバーグによると、コミュニティのメンバーらは治安機関に対し、ハシム氏とNJTについて、以前から警告を試みていた。

また同国の防衛当局者はロイター通信に対し、事件前夜にインドの情報当局から警告があったことを明かしている。さらに、インド政府関係者は、同様の情報を4月4日と20日に提供していると語っている。

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事件後、スリランカの国防大臣は、テロは、今年3月に起きたニュージーランドのイスラムコミュニティを狙った白人至上主義者による銃乱射事件に対する報復だと述べた。ニュージーランド事件後、テロの数週間前からグループのメンバーがSNSで過激なコンテンツを投稿するようになったという情報が、政府内で出回っていたという。

一方、英ガーディアンによると、テロ専門家は、攻撃の特性や使用された武器から、標的の観察や特定、実行犯の募集、武器の調達などに数ヶ月の準備が必要だとする考えを示している。またニュージーランドのアーデーン首相は、スリランカ政府や捜査当局から公式な連絡を受けていないと述べており、事件の関係性について、明らかとなっていない。