ChatGPT 創造性テストで人間のトップ1%に匹敵する結果に、米研究

38

モンタナ大学の研究者らが行った研究では、人工知能が、創造性に関する試験で人間の上位1%の思考力に匹敵する結果を示したという。

Erik Guzik教授をはじめとする研究者らは、創造性を測定するテスト「Torrance Test of Creative Thinking」を用い、GPT-4搭載のChatGPTが生成した8つの回答と、Guzik教授の「起業家精神とパーソナルファイナンス」の授業を受講する生徒24人の回答を、専門の評価機関に提出した。これらのスコアを、2016年に同試験を受けた全国2,700人の大学生の結果と比較したところ、ChatGPTがトップ集団に食い込んだ。

ChatGPTは思考の「流暢性(大量のアイデアを生み出す能力)」と「独創性(新しいアイデアを思いつく能力)」で上位1%に、「柔軟性(多様なタイプのアイデアを生み出す能力)」で上位3%に入ったという。

サイエンスデイリーによると、Guzik教授は結果を「AIが人間と同等か、あるいはそれ以上の創造的能力を開発しているようであるという強力な証拠」と説明。結果が何を示すものかをChatGPT自体に尋ねたところ、人間の創造性が完全に理解されていない可能性を指摘し、さらに「人間とAIの生成したアイデアの違いを区別するより洗練されたツール」の必要性を示唆したという。

Guzik教授は「私にとって創造性とは、人と違うことをすること」「私が好きな起業家精神の定義は、起業家であることは異なる考え方をするものだというもの」と述べつつ、「AIは、ビジネスやイノベーションのプロセスに創造的思考を応用する手助けになるかもしれない」と期待を述べている。

Advertisement