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1818年創業ブルックスブラザーズ、連邦破産法第11条の適用申請。リンカーンやオバマ前大統領も愛用

プレッピースタイルのパイオニアとして知られる老舗ブランド、ブルックス・ブラザーズ(Brooks Brothers)が8日、連邦破産法第11条の適用を申請した。

CNBCによると、同ブランドは昨年9億9,100万ドルを売り上げた。全世界に500店舗を展開し、約4,000人の従業員を抱える。新型コロナウイルスの影響を受け、全米250店舗のうち51店舗の閉鎖を決定しており、現在売却先を模索しているという。ブランドマネジメント企業のWHP Globalから7500万ドルのつなぎ融資を調達しており、破産手続き中の運営資金に充てる。
現在ブランドマネジメント会社のオーセンティック・ブランズ(Authentic Brands)などが買収に関心を示しているが、さらなる店舗閉鎖を希望しているという。

同社は2001年に、イタリアの大手アイウェアブランド、ルックスオティカ(Luxottica)創業者の息子、クラウディオ・デル・ヴェッキオ(Claudio Del Vecchio)最高経営責任者(CEO)が英国のマークス・アンド・スペンサーから買収し、ブランド価値の向上に努めてきた。
買収直後は160店舗だったが、現在250店舗まで拡大。経営再建計画を進めていた矢先に、新型コロナウイルスの拡大により、閉店を余儀なくされた。

歴代大統領が愛用

同社は1818年、ヘンリー・サンズ・ブルックス(Henry Sands Brooks)氏がニューヨークで創業した。リンカーン大統領が2期目の就任式で着用したブラックのフロックコートは、ブルックスブラザーズのカスタムメイドで、国鳥のワシと「One Country, One Destiny」(ひとつの国家、ひとつの運命)が刺繍されている。その後大統領に就任したユリシーズ・シンプソン・グラントやウッドロー・ウィルソン、セオドア・ルーズベルト、ジョン・F・ケネディ、バラク・オバマ全大統領など40人近い大統領に愛用されてきた。2017年のトランプ大統領の就任式のスーツも同社製だと言われている。ユナイテッド航空の制服も同社が製造している。

米国では3月のパンデミック以降、老舗百貨店ニーマン・マーカスや、J.クルー・グループ、老舗百貨店JCペニーなどの大手小売が連邦破産法第11条の適用を申請している。

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