元妻アンバー・ハード「ジョニデをまだ愛してる」家庭内暴力を主張も

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女優のアンバー・ハード(36)はNBCニュースの独占インタビューで、元夫ジョニー・デップ(58)から家庭内暴力を受けたと、裁判での主張を繰り返す一方で、「もちろん、まだ愛している」と語った。

ワシントンポスト紙で、暴行を受けたと明かしたことがきっかけで始まった名誉毀損裁判で、バージニア州フェアファクス郡裁判所の陪審は今月1日、デップの主張をほぼ全面的に認め、ハードに1,035万ドルの損害賠償金の支払いを命じた。陪審はハード側の主張も一部認め、賠償金の支払いを命じている。

ハードはインタビューで、結婚生活は有害だったと述べつつも、デップを「今も愛しており、心から愛していた」と言明。「悪い感情や、悪意は抱いていない」と心境を語った。

審議前にデップから「世界中の辱めを受ける」と忠告を受けた通りになったと述べ、自分は「好感をもたれる犠牲者ではなかった」と振り返った。

ハードは判決後、ネットでの不公平な扱いが、評決を左右した可能性があると主張している。デップはこれまでに「愛されるキャラクターを演じており、人々は彼を知り合いだと感じていた。彼は素晴らしい俳優だ」と述べ、陪審がデップを擁護したとしても、仕方がないと語った。一方で、ネットに誹謗中傷が多数投稿されたことによって、自身は「信ぴょう性がなく、発言を信じるべきではない人間とみなされた」と、陪審がSNSの影響を受けた可能性を示唆した。

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個人攻撃の意図はなかった

ハードは2018年12月、ワシントンポスト紙に投稿した論説で、デップを名指ししなかったものの、性的暴行のサバイバーであることを告白。#MeTooでセクハラを訴えた女性への連帯を示していた。

今回のインタビューでは、この論説について「ジョニーとの関係について書いたものではない」と説明。目的はデップを「キャンセルすること」ではなく、当時盛んだった#MeToo運動の「より大きな文化的会話に、私の意見を注ぎ込むことだった」と明かした。なお草稿は、人権団体の米国自由人権協会(ACLU)が作成したと報じられている。

名前を明示しなかったのは、「彼を中傷しないことが重要だった」と話し、デップを失脚させる意図はなかったと明かした。

ハードは今後しばらく、専業主婦として、1歳の娘の子育てに専念するという。論説については、「正しいことをした。自分と真実のために立ち上がるため、ベストを尽くした」と主張。「裁判で行った証言は、死ぬまで立場を変えない」と発言を撤回しない意向を示した。

ハードが負った代償は大きく、多額の賠償金の支払いに加え、最近では「アクアマン2」の出演シーンがカットされる可能性も報じられている(ハード側は否定)。ハードの代理人ブレッドホーフト弁護士は、今回の判決を不服とし、上訴する意向を示している。