「お前が言うな」ハリウッド俳優のナッシュビル学校銃乱射事件めぐる投稿にツッコミ

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27日にテネシー州ナッシュビルの学校で起きた銃乱射事件後、銃規制強化の是非をめぐる議論が再燃する中、ある俳優のSNSの投稿にツッコミが相次いでいる。

事件では、在校生だったというオードリー・ヘイル容疑者(28)が校舎に押し入り、銃を乱射。9歳の児童3人と大人3人を殺害した。ヘイル容疑者は、駆けつけたSWATチームによって、事件発生から約15分後に射殺された。警察は、マニフェストを押収したと明らかにしたほか、トランスジェンダーを自認しており、感情障害で治療を受けていたとも発表した。迅速な動機の解明が待たれる。

そうした中、ハリウッド俳優のアレック・ボールドウィンは29日、英国の大物ミュージシャン、ピーター・フランプトンのツイートを自身のインスタグラムでシェアした。

フランプトンはオリジナルの投稿で、スコットランドの学校の生徒16人が死亡した26年前の銃乱射事件に言及。英国ではこれをきっかけに銃規制の厳格化が進み、以来学校の銃乱射事件は起きていないと説明した。

Alec Boldwin instagram screenshot

ボールドウィンは、これをシェアすることで銃規制の厳格化に支持を表明したものとみられるが、自身は2021年に映画の撮影中に誤って実弾入りの銃を使用し、撮影監督が死亡する事件を起こした。現在、過失致死罪で起訴されており、有罪となれば最大で禁錮18ヶ月の刑に処される可能性がある。本人は無罪を主張している。

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あるユーザーは「銃で人を殺したヤツが、銃暴力について講釈を垂れているのか?彼は体験者だと思うけど」と投稿。ほかのユーザーからも「アレックが銃規制について投稿するのって変だと思わない?」「あなたは、自ら管理を誤った小道具で発砲して人を殺したが、自国の政府から身を守る権利を奪うことをあえて主張しているのか」「実際に人を殺したアレックがこれを投稿したのって、爆笑」「アレックが銃の訓練を受けて入れば、あの可哀想な母親は、今頃生きていただろう」といった声が飛んだ。

一方、状況の違いを指摘し反論するユーザーもいるほか、「シェアしてくれてありがとう」と感謝を示すコメント、「なぜ政治家は仕事をしないのか。アメリカの大半は常識的な銃規制を望んでいる」「ロビー活動をやめさせるべきだ。政治家が企業から金を受け取るのをやめさせろ」「(アメリカは)誰もが銃を持つことが自分の権利だと考えている。人々のメンタリティを変えなければならず、容易いことではない」と、規制推進を支持する声も数多く投稿されている。

バイデン大統領は事件翌日、記者らに、「国民の大多数は、アサルト‐ウエポンを所持することは異様だと考えている。 それに反対しているのだ」と述べ、 議会に禁止に向けた行動を呼びかけた。

ヘイル容疑者は、過去に7丁の銃を合法的に購入しており、このうちのアサルトライフル2丁と拳銃1丁をもって犯行に及んだ。