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黒人男性を性の対象に?アデル出演のSNLコントが炎上

歌手のアデル(Adele)が出演した米NBCの番組「サタデー・ナイト・ライブ」(SNL)のコントが、黒人男性を侮辱しているとして、非難の声が上がった。

コントの設定は、「離婚した女性に最適な旅行先」として、3人の白人女性がアフリカの魅力を紹介する架空のCM。アデルの他にケイト・マッキノン(Kate McKinnon)とハイジ・ガードナー(Heidi Gardner)のレギュラーメンバーが登場する。

CMでは、3人が交互にアフリカの魅力を語る。アデルが美しい自然やカルチャーについて述べる一方、マッキノンは「巨大な竹」「部族の男性」「ココナッツウォーター」と繰り返した。背後には、白人女性をもてなす黒人男性が登場する。後半は、ガードナーが加わり「リバー、ドラム、溢れ出る」「お腹に感じることができる」と語る場面で、アデルがこらえきれず、笑い出す場面もあった。

このコントに、SNSでは「白人女性がアフリカ系男性を性の対象としている」「黒人男性に対する性的偏愛のステレオタイプを拡散した」という意見が寄せられた。

CNNによると、R&BのニュースサイトVibeの記者、Shenequa Golding氏はツイッターで、「配慮に欠け、無神経で不適切」だと述べ「ナイジェリアやナミビア、南アフリカ、コンゴ共和国では、男女ともに命をかけて戦っている。アフリカ大陸を白人女性の性的欲求を満たす旅行先として貶めるなど、恥ずべきことだ」と批判した。

またMTVの司会者、Dometi Pongo氏も「この手のテーマを扱うなら、もっと賢明にきめ細かくやるべきだ。そうでなければ、やるべきではない」とたしなめた。

アデルは現在、黒人ラッパーのスケプタ(Skepta)と付き合っていると噂されている。「離婚した白人女性が、黒人男性を求めてアフリカに行くというスキットに出演するのは理解しがたい」という声も寄せられた。

ナイジェリアでは10月、警察官の暴力に反対し、「対強盗特殊部隊」(SARS)の解体を求める大規模な抗議デモが行われた。20日には、軍がデモ参加者に向けて発砲し、死傷者が出る事件が起きている。

SNLのライブコーナーに出演したH.E.R.のバンドメンバーは、#ENDSARSとメッセージの書かれたTシャツを着て抗議デモへの連帯を示したことから、アデルのコントは「タイミングの悪い冗談」という声も上がった。

CNNは、NBCユニバーサルとアデルの代理人にコメントを求めたが、返答はなかったという。

髪型が「文化の盗用」と非難

アデルは今年夏にも、アフリカ文化を盗用したとして批判を浴びている。新型コロナで中止された世界最大級の祭典「ノッティングヒル・カーニバル」を祝うため、「バントゥーノット」(Bantu knots)の髪型とジャマイカの国旗がプリントされたビキニ姿をインスタグラムに投稿した。
バントゥー・ノットは、アフリカ系カルチャーの伝統や遺産を祝うヘアスタイルとされており、白人女性が髪型を真似るのは、不適切だという声が上がった。

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