中国新型ウィルス肺炎、米で初の感染者

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米疾病対策センター(CDC)は21日、ワシントン州シアトルで中国の新型コロナウイルス(2019-nCoV)の感染者が確認されたと発表した。今後、ニューヨークおよびロサンゼルス、サンフランシスコに加え、ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港(ATL)とシカゴ・オヘア国際空港(ORD)でも、中国の武漢からの乗客に対する検疫を開始すると発表した。

NBCニュースなどによると、シアトルで感染が確認されたのはスノホミッシュ(Snohomish)郡に住む30代の男性。武漢を訪れた後、今月15日に米国に帰国した。ウィルスの発生地とみられる魚市場は訪れていないという。入国した際に症状はなかったが、その後発症した。現在の健康状態は良好だが、入院中だという。CDCのディレクターは、感染が拡大する可能性は低いとしている。

中国内陸部の湖北省武漢から広まった肺炎の感染は、現在上海や北京、深センなどで300人以上の患者が確認され、少なくとも6人が死亡している。処置にあたった医療従事者14人への感染も確認された。さらに台湾、韓国、タイ、日本でも感染者が確認されている。当初動物から人に感染すると思われていたが、ヒトからヒトへも感染することも分かっている。

25日の春節を迎え、中国から大勢の旅行者が渡米するとみられる。CDCは17日、日本とタイで感染者が確認されたことを受け、予防対策としてニューヨーク(JFK)及びロサンゼルス(LAX)サンフランシスコ(SFO)の国際空港でスクリーニングを開始している。