ウォルマート銃乱射事件、犯人は「殺害リスト」作成か

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22日夜、バージニア州チェサピーク(Chesapeake)にある大手小売店ウォルマートで銃乱射事件が発生。犯人含む7人が死亡した。被害者の年齢は16歳から70歳の間だと伝えられている。負傷者は4人で、2人は重体だという。

容疑者の名は、アンドレ・ビング(Andre Bing)(31)。2010年からウォルマートで勤務しており、夜間部門のマネージャーを務めていた。犯行があったのは午後10時すぎで、休憩室にいた10人以上の従業員に向けて発砲した。その後自殺をはかった。

City of Chesapeake

デイリーメールは24日、ビング容疑者が事前に「殺害リスト」を作成し、自宅の外に破棄していたと伝えた。リストは、従業員の名前のほか、シフト時間や部門、休憩時間などの詳細が記され、複数人の名前が丸で囲まれていた。この中に、殺害された従業員も含まれていた。

破棄した書類の中には、リストのほか、ウォルマートの監視カメラのスクリーンショットも含まれていた。10月30日に撮影されたもので、深夜に黒い服を着た人物が店内に入る映像だったという。

自宅には1人で住んでいた。隣人は、ビング容疑者に話しかけようとしたが、他人に興味がなかったようだと述べ、ほとんど会話を交わしたことがなかったと語っている。

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地元テレビ局WAVY10は、捜査関係者の話として、携帯電話の中からマニフェストが発見されたと報じた。文書は公表されていないが、最近の雇用形態の変化に立腹しており、同僚から嫌がらせを受けていたことなどが記されていた。

警察によると、ビング容疑者は事件当時、拳銃1丁と銃弾入りの弾倉を複数所持していた。

休憩室にいたジェシー・ウィルチェウスキーさんはWAVY10の取材に、銃撃から身を守るため、テーブルの下に隠れていたところ、ビング容疑者から「ジェシー、家に帰るんだ」と命じられたと明かした。銃撃の間、彼は笑っていたと述べ、他のマネージャーを狙った計画的な犯行の可能性を示唆した。

もう1人のサバイバー、ブリアナ・テイラーさんはABCニュースに、ビング容疑者は休憩室のドアを開けると「部屋全体に向けて」撃ち始め、複数人が床に倒れたと説明。「誰かを狙っていたわけではなかった」と語った。テイラーさんも頭部を狙われたが、弾は数インチ外れ、助かった。犯行の間、言葉は発していなかったという。ビング容疑者の勤務態度について、「いつも誰かと問題を抱えていた」と明かし、「警戒すべき」人物だったと語った。

別の従業員はCNNに、ビング容疑者はSNSを嫌っており、「いつも政府に監視されている」と述べるなど、パラノイア的な側面があったと語っている。

ただしチェサピーク警察は現時点で、犯行の動機は不明だとしている。