トランプ氏、娘のイヴァンカ氏を副大統領候補に検討していた!?

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トランプ大統領は2016年の選挙で、娘のイヴァンカ・トランプ氏を副大統領候補にすることを検討していたという。

トランプ陣営の顧問だったリック・ゲイツ氏が、10月13日発売の回想録「Wicked Game: An Insider’s Story on How Trump Won, Mueller Failed, and America Lost」の中で明らかにした。

同氏は、ロシア捜査に関連して選対本部長のポール・マナフォート氏とともに2017年に起訴された。その後、罪を認め、45日間の懲役と3年の保護観察処分を言い渡された。

ブルームバーグやワシントンポストが報じた抜粋によると、2016年6月に行った副大統領候補に関する協議の中で、トランプ氏は「イヴァンカにするべきだと思う。私の副大統領にイヴァンカはどうだ? イヴァンカが副大統領になるべきだ」と主張したという。

ゲイツ氏は「みんなが彼女の方に顔を向けた。彼女は驚いた様子だった。みんなはトランプをよくわかっていて、口を開けて笑わないようにした」と様子を語り、さらにトランプ大統領が「彼女は利口で、賢明、美しいし、みんな彼女を好きになってくれるよ」と述べたと明かしている。

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当時、イヴァンカ氏はファッション関連企業と不動産会社の幹部で、以前はトランプ氏がホストを務めたリアリティ番組「アプレンティス」にも出演していた。トランプ陣営の顧問だったが、公選職についたことはなく、政治経験は皆無だった。

トランプ陣営は、イヴァンカ氏の副大統領の可能性について世論調査まで行ったという。

ゲイツ氏は「彼女の支持はすごく高いわけではなかったが、予想以上に良かった。これが真剣に検討することに拍車をかけた」と語っている。

最終的にトランプ氏の案を却下したのは、イヴァンカ氏本人だった。父親に向かって「いいえ、お父さん。これは良くない考えだわ」と進言したという。

ゲイツ氏は、トランプ氏は忠誠心をすべてに優先しているため、家族を重要な役割に置いているのだと指摘している。

将来は大統領にしたい?

副大統領案は採用されなかったものの、トランプ氏の野望は続いているようだ。

8月28日にニューハンプシャーで開いた選挙集会で、トランプ氏はカマラ・ハリス副大統領候補について、将来、女性初の大統領になるには「能力不足だ」と酷評。一方「彼らはイヴァンカがいいと言っているぞ。私は非難しないぞ。」と語った。なお、イヴァンカ氏を推薦している「彼ら」が誰なのか、明らかではない。